2019年08月14日現在、私たちの生活を支える公共交通機関が大きな転換期を迎えています。特に首都圏のバス業界では、深刻な運転手不足が深刻な影を落としているのです。こうした危機的な状況を打破しようと、各バス事業者は女性の積極的な採用や、最先端の自動運転技術の導入に活路を見出そうと懸命な努力を続けています。
SNS上では「最近、女性の運転手さんをよく見かけるようになって、車内の雰囲気が柔らかくなった気がする」といった好意的な意見が多く寄せられています。一方で「地元のバスが減便されて不便になった」という切実な声も上がっており、人手不足が市民の足に直接的な影響を与え始めている実態が浮き彫りになっているようです。
働きやすさを追求!京急バスや京成バスが取り組む女性支援の現場
羽田空港の連絡バスでは、女性運転手が外国人観光客に笑顔で「サンキュー」と声をかける光景が日常となっています。京浜急行バスは2015年に、シャワー室を備えた女性専用宿泊施設を完備しました。営業所に近く走行ルートが限られた路線を「女性が活躍しやすい場」と定め、専用の採用サイトを開設するなど、環境整備を徹底しているのです。
京成バスも負けてはいません。全11カ所の営業所で女性専用の休憩室や仮眠ベッドの整備を完了させました。早朝や深夜の勤務がない路線を女性専用に設定したり、商業施設の送迎を任せたりと、不規則になりがちな勤務体系を大胆に見直しています。その結果、2019年06月末時点での女性在籍数は5年前の2倍となる54名にまで急増しました。
注目すべきは、育児中のスタッフを対象とした「短時間ダイヤ制度」です。もともとは女性を想定した仕組みでしたが、現在は男性からの申請も増えているといいます。性別を問わず、多様なライフスタイルに合わせて働ける職場づくりこそが、これからの労働力確保には不可欠であると、各社の取り組みを見ていて強く実感させられます。
自動運転が救世主に?江の島や大学で進む次世代の実証実験
将来的には、有人運転を補完する「自動運転」への期待が急速に高まっています。小田急電鉄とSBドライブは、2019年08月21日から30日にかけて、神奈川県の江の島周辺で実証実験を実施する予定です。今回は走行範囲を前年の2倍にあたる4キロメートルに拡大し、右左折などのより高度な制御技術を検証する画期的な試みとなります。
また、埼玉工業大学の渡部大志教授が率いるチームも、AI(人工知能)が制御するバスの開発に注力しています。AIとは、コンピューターが人間のように学習や判断を行う技術のことですが、これを運転に活用することで、将来的なドライバー不足を根本から解決できる可能性があります。学問の場からも、実用化に向けた熱い視線が注がれています。
免許制度の壁と過酷な労働実態にどう立ち向かうべきか
バスの運転には「大型二種免許」という特別な資格が必要です。これは普通免許を取得してから一定の運転経験がなければ挑戦できないもので、若手育成の大きなハードルとなっています。実際に、2019年春のダイヤ改正では、横浜市営バスや都営バスが運転手不足を理由に減便を余儀なくされており、事態は一刻の猶予も許されません。
統計によれば、免許保有者の約6割が60歳以上という高齢化が進んでおり、さらにバス運転手の月間労働時間は全産業平均より19%も長い210時間に達しています。免許返納後の高齢者にとってバスは貴重な移動手段ですが、その担い手が疲弊している矛盾を解消しなければ、公共交通の未来は守れないのではないでしょうか。
私個人としては、テクノロジーの進化を待つだけでなく、こうした「2種免許」取得の助成や、労働条件の抜本的な改善が急務であると考えます。女性や若者が「この仕事を選んでよかった」と思える環境が整ってこそ、自動運転技術との理想的な共生が実現するはずです。誰もが安心して移動できる社会を守るための挑戦は、今まさに正念場を迎えています。
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