【速報】エア・ウォーターがインド産業ガス市場へ本格参入!240億円の巨大買収で粗鋼生産大国タタ製鉄の重要顧客へ

日本の産業ガス大手であるエア・ウォーター株式会社が、インドのガス事業の一部をアメリカの同業大手のプラクスエア社から買収することが、2019年6月14日に明らかになりました。買収額はおよそ240億円と見込まれており、これはエア・ウォーターにとって過去最大の買収案件となります。この戦略的な一歩は、同社が長年の課題としていた海外事業の飛躍的な拡大を急ぐ姿勢の表れと見て良いでしょう。

買収の対象となるのは、インド東部のジャルカンド州などの事業です。具体的には、現地の巨大鉄鋼メーカーであるタタ製鉄所の敷地内にある、ガス製造プラント3基と、小口取引向けのガス充填所2カ所が含まれます。この事業の年間売上高は100億円程度と推計されています。エア・ウォーターは、この買収によって、製鉄の鍵となる「酸素」などの産業ガスを製造・供給する重要な設備と、確固たる大口顧客、そして事業拠点を一気に獲得することになるのです。

このニュースに対し、産業界からは「エア・ウォーターの海外戦略がいよいよ本気を出した」「インドの成長を取り込むための英断だ」といった好意的な意見が聞かれました。特に、タタ製鉄という巨大顧客の獲得は、インドにおける事業基盤の安定に直結するため、SNSなどでも「これからのエア・ウォーターの成長が楽しみだ」という期待の声が多数寄せられています。

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巨大市場インドで産業ガス需要が急拡大する理由

そもそも「産業ガス」とは、鉄鋼、化学、医療など幅広い産業分野で使われるガス(酸素、窒素、アルゴン、水素など)の総称を指します。今回の買収で特に重要となるのは「酸素」です。酸素は、鉄鉱石を溶かして鉄を造る「高炉」という設備の中で、内部の温度を非常に高く保つために不可欠なガスです。つまり、製鉄業の生産量が増えれば増えるほど、酸素をはじめとする産業ガスの需要も増大していくという関係にあります。

インドは、まさにその製鉄業の成長が著しい国です。2018年のインドの粗鋼生産量は1億トンを優に超え、中国に次ぐ世界第2位の規模に成長しました。この10年間で生産量はなんと90%以上も増加しており、今後もさらなる増大が見込まれます。このため、産業ガス市場もまた急拡大している状況です。現在、このインドの産業ガス市場では、フランスのエア・リキード社やドイツのリンデ社といった世界的な巨大企業が、大規模なプラントを建設して安価なガスを供給し、高いシェアを握っています。

エア・ウォーターは、2013年に現地企業を買収し、すでにインド東部で金属加工業者への産業ガス供給事業を展開していましたが、今回の買収はそれとは比較にならない規模です。今回のプラント買収により、エア・ウォーターのインドでの売上高は、これまでの4倍から5倍に激増する見通しです。巨大なタタ製鉄を大口顧客として取り込むことで、グローバルで高いシェアを持つ欧米勢に対抗できるだけの、強固な事業拡大の足がかりを築けると判断したのでしょう。

私見になりますが、これは日本企業による、新興国市場の成長を取り込むための非常に理にかなった一手だと考えます。国内市場の成熟が進む中、粗鋼生産量の増加という明確な需要増のトレンドに乗ることは、成長戦略として正しい判断でしょう。プラントと大口顧客をセットで獲得することは、ゼロから進出するよりも遥かに効率的であり、海外事業を一気にテコ入れする強力なドライバーとなるに違いありません。この大胆な戦略が、今後のエア・ウォーターのグローバル展開にどのような波及効果をもたらすのか、大いに注目していくべきでしょう。

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