2019年10月01日の消費税率10%への引き上げまで、ついに残り1週間を切りました。例年、増税直前といえば「駆け込み需要」によるお祭り騒ぎを想像しますが、今回の中古車市場はどうやら様子が異なるようです。意外なことに、2019年08月の販売実績は前年同月比で3%減少しており、前回の増税時のような爆発的な盛り上がりは見られません。
この奇妙な現象の裏には、中古車オークションでの「競売価格」の上昇が深く関係しています。競売価格とは、全国の業者が車を仕入れる卸売価格のようなものですが、これが2年連続で値上がりを続けているのです。販売価格に直結する仕入れ値が高騰すれば、当然ながら店頭に並ぶ車の価格も上がってしまい、消費者にとっては手が出しにくい状況が生まれているのでしょう。
そもそも、なぜこれほどまでに中古車が品薄なのでしょうか。その最大の要因は、新車販売の低迷にあります。新しい車が売れないということは、これまで乗っていた車を下取りに出す人が減ることを意味します。中古車の供給源である「下取り」という流れが細くなってしまった結果、市場全体が深刻な在庫不足という「逆風」にさらされているのが現状です。
増税後の不透明な商況と賢いユーザーの向き合い方
現場からは「増税後がどうなるか予測がつかない」と困惑の声が漏れています。SNS上でも「安く買えるはずの中古車が高い」「増税前に買いたいけれど、希望の車種が見つからない」といった嘆きが散見されました。確かに、増税による2%の負担増以上に車両本体価格が上昇している今の状況は、購入を検討している方々にとって非常に悩ましい問題だと言えるでしょう。
私自身の見解としては、この品不足による高騰は一時的なパニックではなく、新車市場の冷え込みを反映した構造的な課題だと感じています。無理に増税前の「今」にこだわって妥協した一台を選ぶより、増税後に実施される政府の景気対策やポイント還元制度を冷静に見極める視点も必要です。お得な買い物とは、単なる税率の差だけでなく、トータルの流通コストを考えることにあるはずです。
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