自動車業界に激震が走りました。2019年09月27日、トヨタ自動車とSUBARU(スバル)が資本業務提携をさらに強化することを発表し、スバルがトヨタの持ち分法適用会社となることが決まったのです。持ち分法適用会社とは、親会社が議決権の20%から50%を所有し、その企業の経営方針に重要な影響を与える関係を指します。今回の決定は、単なる協力関係を超えた、まさに「運命共同体」への一歩と言えるでしょう。
ネット上では「スバルの独自性が失われるのではないか」と懸念する声がある一方で、「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる次世代技術の開発には、巨大な資本力を持つトヨタとの連携は不可欠だ」と前向きに捉えるファンも多く見受けられます。中堅メーカーとして独自の道を歩んできたスバルにとって、この決断は生き残りをかけた究極の選択だったに違いありません。
波乱に満ちた「流転の半世紀」を振り返る
スバルの歴史は、名機「隼」を生んだ中島飛行機をルーツに持つ技術者集団のプライドの歴史でもあります。1966年にいすゞ自動車と提携して以来、彼らは常にパートナーを探し続けてきました。1968年には日産自動車と手を組み、1999年には米ゼネラル・モーターズ(GM)との資本提携に踏み切ります。しかし、独自の「水平対向エンジン」に固執するスバルの職人気質は、効率を最優先するGMのスタイルとは決して相容れるものではなかったようです。
2005年にGMとの提携が解消された際、救いの手を差し伸べたのがトヨタ自動車でした。それから15年近く、両社はスポーツカーの共同開発などを通じて着実に信頼を築いてきました。2019年09月現在、スバルの中村知美社長は「今までの延長線上ではだめだ」と語り、今回の相互出資をさらなるステップアップのための証しであると強調しています。過去の失敗を糧に、ようやく理想のパートナーに巡り合えたのかもしれません。
「100年に1度の変革期」を勝ち抜く戦略
私の視点では、今回の提携強化はスバルの「個性を守るための防衛策」であると感じます。現代の自動車開発には天文学的な費用が必要であり、単独でEV(電気自動車)や自動運転の荒波を乗り越えるのは至難の業です。トヨタという巨大な後ろ盾を得ることで、スバルは得意の四輪駆動技術や安全運転支援システム「アイサイト」の磨き上げに集中できる環境を整えたと言えるでしょう。これはファンにとっても、決して悲観すべきニュースではありません。
2019年09月28日現在、北米市場での販売が好調なスバルにとって、トヨタとの関係深化は米国事業をさらに盤石にする鍵となります。独自のこだわりを捨てず、それでいて巨大資本の恩恵を賢く引き出す。そんな「したたかさ」こそが、これからの激動の時代に求められる企業の姿ではないでしょうか。両社が描く新しいモビリティの形が、私たちのドライブ体験をどう変えてくれるのか、今後の展開から目が離せません。
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