GAFA課税の衝撃!OECDが示す国際課税の新ルールと2020年合意への険しい道のり

世界経済のデジタル化が加速する中、既存の税制では捉えきれない巨大IT企業への課税ルールがいよいよ具体化し始めました。経済協力開発機構(OECD)は2019年10月9日、物理的な拠点がなくても利益を上げられるデジタル企業に対し、適切に課税するための新枠組み案を公表したのです。これは、工場や支店がある場所にのみ課税権を認めてきた従来の国際課税原則を根底から覆す、歴史的な転換点になると予測されています。

今回の新案では、世界全体での連結売上高が7億5千万ユーロ(日本円で約880億円)を超える企業を対象とする方針が示されました。具体的には、利益率が10%を上回った部分を「超過利益」と見なし、その一部をサービスを利用する消費者がいる国々に税収として配分する仕組みを検討しています。SNS上では「ようやくGAFAから税金が取れるのか」と期待する声が上がる一方で、「対象が限定的すぎるのではないか」といった冷ややかな意見も散見されます。

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高収益企業に絞った課税の課題と新興国の反発

利益率10%という基準は、一見すると合理的ですが、実際にこの条件を満たす企業は限られています。そのため、世界的な法人税収の移転規模は、当初の期待よりも小規模に留まる可能性が否定できません。インドをはじめとする一部の新興国は、グローバル企業が稼ぐ利益のすべてを再配分の対象とすべきだと主張しており、今回の限定的な案に対して不満を募らせています。最終的な決着までには、さらなる曲折が予想されるでしょう。

2019年10月17日から米国で開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議では、この新枠組み案が報告される予定です。2020年1月の大筋合意に向けて各国は詰めの議論に入りますが、134カ国・地域の結束が欠かせません。もし、各国の利害対立が解消されず、途上国の実入りが少ないままであれば、国際的な枠組みが瓦解する懸念もあります。私は、この課税ルールが真に公平であるためには、より広範な企業の利益を対象にすべきだと考えます。

現状のままでは、特定の企業のみを標的にした不公平な課税制度となり、技術革新を阻害する恐れさえあるのではないでしょうか。一橋大学の吉村政穂教授も指摘するように、納得感のないルールでは独自課税に走る国が増え、国際的な混乱を招きかねません。デジタル経済の健全な発展のためには、一部の巨大企業だけでなく、すべてのグローバル企業が適正な負担を負う、透明性の高い国際課税のルール作りが急務と言えるでしょう。

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