近年、私たちの生活を脅かす自然災害への備えが、かつてないほど重要視されています。特に中部地方の公共施設では、停電や猛暑といったリスクを回避するため、都市ガスを活用したエネルギーシステムの導入が急速に広がっているのをご存知でしょうか。東邦ガスがこれまでに提供してきた発電システムの総容量は、2019年10月21日現在で、実に75万キロワットという膨大な規模に達しています。
愛知県瀬戸市に位置する公立陶生病院では、2018年05月から最新鋭の「コージェネレーションシステム」を稼働させ、地域の医療拠点としての機能を強化しました。このシステムは、ガスを使って電気を作るのと同時に、発電時に発生する熱を給湯や冷暖房に再利用する仕組みを指します。いわば「一石二鳥」のエネルギー活用術であり、環境負荷の低減とコスト削減を同時に実現できる点が、大きな魅力と言えるでしょう。
万が一の災害時に、病院の医療機器が停止することは絶対に避けなければなりません。同病院が導入した900キロワットの発電能力を持つシステムは、停電が発生した際でも安定した電力供給を維持し、患者さんの命を守る砦となります。SNS上でも「災害時の拠点となる病院にこそ、こうした自立型の電源は不可欠だ」といった、防災意識の高まりを感じさせる好意的な意見が多く寄せられています。
子供たちの命を守る!小中学校で進むガス空調の設置
また、教育現場においてもガスエネルギーの活用が注目を集めています。きっかけの一つとなったのは、豊田市で発生した痛ましい熱中症事故でした。これを受けて各自治体は、小中学校へのエアコン設置計画を大幅に前倒ししています。注目すべきは、その多くで「ガスヒートポンプ(GHP)」という、ガスエンジンでコンプレッサーを動かして冷暖房を行う空調方式が選ばれている点です。
岡崎市や豊田市では、合計142校のうち106校という高い割合で、このガス空調の導入が決定しました。三重県四日市市でも着々と工事が進んでおり、教育環境の整備が急ピッチで進んでいます。ガス式が選ばれる背景には、電気代が高くなる夏場の「電力ピーク」を抑える効果があるためです。電力負荷を平準化することは、社会全体のエネルギー需給を安定させることにも繋がります。
私は、こうした「エネルギーの分散化」こそが、災害大国である日本が進むべき道だと確信しています。特定の電源に依存しすぎず、ガスという選択肢を組み合わせることで、街全体のレジリエンス(復元力)は飛躍的に高まるはずです。子供たちが安心して学び、急患が安心して治療を受けられる環境づくり。中部地方で進むこの取り組みは、全国の自治体が参考にすべき先進的なモデルケースとなるに違いありません。
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