フランクフルトモーターショー2019の衝撃!相次ぐ撤退と環境デモで揺れる「自動車の祭典」の曲がり角

2019年09月12日から22日まで開催されたフランクフルト国際自動車ショーは、かつての熱狂を知る人々にとって、あまりに静かで衝撃的な光景となりました。ドイツが世界に誇るこの巨大イベントは、今まさに存続の危機に立たされています。かつては最新技術と豪華な展示が競われていましたが、今回の会場を埋めていたのは華やかな新型車ではなく、至る所に目立つ空きスペースという寂しい現実でした。

今回のショーでは、世界を牽引するトヨタ自動車をはじめ、日仏の主要メーカーがこぞって出展を見送るという異例の事態に見舞われました。出展企業数は前回開催の2017年と比較して2割も減少しており、数字以上に現場の閉塞感は深刻です。SNS上でも「憧れのフェラーリがいないなんて信じられない」「会場がスカスカで歩きやすいのが逆に悲しい」といった、ファンの落胆の声が数多く投稿されています。

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主役不在の展示会場と迷走する運営組織

地元の雄であるBMWやダイムラーも展示規模を縮小し、かつての贅を尽くしたブースは見る影もなく簡素化されました。主催者側は、専門家による「トークセッション」を増やすことで、体験型イベントへの転換を図ろうと必死の抵抗を試みています。しかし、来場者数は前回比で3割も落ち込んでおり、その努力も空しく空振りに終わった印象は拭えません。新しいモーターショーの形を描ききれず、迷走している様子が伺えます。

さらに追い打ちをかけたのが、運営トップの突然の辞任劇です。開会式直後の2019年09月12日、主催団体であるドイツ自動車工業会(VDA)のベルンハルト・マテス会長が辞意を表明しました。これは、ロビー活動(政界などへの働きかけ)の力不足を感じたフォルクスワーゲンなどの大手メーカーによる解任の動きを察知したものと見られています。組織の内部崩壊は、ショーの将来に暗い影を落としています。

会場の内外で最も存在感を放っていたのは、皮肉にも自動車そのものではなく、環境保護を訴える団体でした。彼らは走行時に排出される二酸化炭素(CO2)による地球温暖化への懸念を強く主張し、大規模な抗議デモを展開しました。環境意識の高まりという時代の波が、エンジン車を中心とした従来のモーターショーの価値観を根底から揺さぶっている事実は、編集者としても重く受け止めるべき課題だと感じます。

次回の開催地についても、ベルリンやケルンへの移転、あるいは都市間での持ち回り案が浮上しており、フランクフルトでの開催は2019年10月21日現在の情報では不透明です。移動手段が多様化する現代において、モーターショーは単なる展示会から脱皮できるのでしょうか。今のままでは、時代の潮流に取り残されてしまうかもしれません。今こそ、誰もがワクワクするような「移動の未来」を再定義する覚悟が求められています。

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