トヨタが挑むCASE時代の革命!過去最高益の裏側に潜む「プロ人材育成」と評価制度の激変

日本が世界に誇る自動車メーカー、トヨタ自動車が驚異的な底力を見せつけました。2019年11月07日に発表された2019年04月〜09月期の中間決算において、純利益が1兆2749億円という上半期での過去最高益を記録したのです。ライバルである米GMやフォードが苦戦を強いられる中、新型「RAV4」や「カローラ」の快進撃により、トヨタの「稼ぐ力」の強さが改めて浮き彫りとなりました。

しかし、この華々しい数字の裏で、同社はかつてない危機感を抱いています。その理由は、自動車業界を襲う「CASE」と呼ばれる巨大な変革の波です。これは、Connected(接続性)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(共有・サービス)、Electric(電動化)の頭文字を取った言葉で、従来の「車を作って売る」というビジネスモデルが根底から覆されることを意味しています。

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CASE時代を勝ち抜く「人づくり」の覚悟

膨れ上がる先端技術への投資を収益へと繋げるため、トヨタが最優先事項として掲げたのが「プロ人材」の育成です。河合満副社長は、この大変革期を乗り越えるためには、社員一人ひとりが高い専門性を持ち、即断即決できる能力が必要だと断言しました。単に指示を待つのではなく、自ら課題を発見し解決する「実行力」と、チームをまとめ上げる「人間力」の両輪が求められているのです。

驚くべきは、その評価制度の見直しにまで踏み込もうとしている点でしょう。トヨタは2019年、異例とも言える労使交渉の分離を行い、人事制度の抜本的な改革を議論しています。年功序列的な発想から脱却し、真に成果を出し変革をリードできる人材を正当に評価する仕組みへと舵を切ろうとしています。この挑戦には、SNS上でも「トヨタほどの巨人がここまで変わろうとするのか」と驚きの声が上がっています。

個人的な見解として、トヨタのこの動きは「製造業」から「モビリティ・カンパニー」への脱皮に向けた、魂の叫びのようにも感じられます。どれだけAIやテクノロジーが進化しても、それを使いこなし、新たなサービスを生み出すのは「人」に他なりません。世界中のライバルや異業種が入り乱れる戦場において、最後に勝敗を分けるのは、組織の末端まで浸透した「改善(カイゼン)」の精神と、個の強さなのでしょう。

アライアンスとカイゼンの融合

さらに、トヨタは自前主義に固執せず、スズキやSUBARUといった同業他社、さらには異業種との提携を加速させています。河合副社長が説く「1+1を3にする力」には、組織の枠を超えて協力し合える人間力が必要不可欠です。一方で、足元では約5万3千人の社員から4万7千件もの改善提案が寄せられるなど、伝統の「創意くふう」もCASE時代に合わせて進化を続けています。

2019年11月08日現在、トヨタは絶好調の決算に浮かれることなく、未来の生存競争を見据えた組織の再構築に全力を注いでいます。人への投資こそが、最大の先行投資であるという同社の姿勢は、多くの日本企業にとっても重要な指針となるはずです。変革を恐れず、自らを進化させ続けるトヨタの「人づくり」が、次世代のモビリティ社会をどのように彩るのか、期待に胸が膨らみます。

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