2020年度診療報酬改定の衝撃!財務省が打ち出す「病院重視」の方針と医療界の激しい攻防の行方

2019年11月01日、日本の医療現場に大きな波紋を広げるニュースが飛び込んできました。財務省は、医療サービスの公定価格である「診療報酬」の2020年度改定に向けた方針案を公表したのです。今回の案で最も注目すべき点は、地域医療を支える「診療所」よりも、救急や入院を担う「病院」への配分を手厚くするという、大胆なメリハリ付けにあります。

このニュースに対し、SNS上では「勤務医の過酷な労働環境が少しでも改善されるなら賛成」という期待の声が上がる一方で、「身近なクリニックの経営が苦しくなれば、受診しにくくなるのでは」といった不安の声も渦巻いています。そもそも診療報酬とは、私たちが病院で受ける診察や薬、手術などの代金として、国が定めるルールのことなのです。

政府が今回、病院側の報酬を重視する背景には、深刻な「医療現場の疲弊」が挙げられるでしょう。特に救急病院などで働く勤務医の皆さんは、長時間労働が常態化しており、安全な医療提供体制を守るためにも待遇改善が急務となっています。財務省は、比較的収益が安定している診療所との格差を是正することで、この問題に切り込もうとしているのです。

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日本医師会の猛反発と、加速する高齢化社会への危機感

しかし、この方針案に対して、日本医師会は2019年11月01日に緊急記者会見を開き、異例の猛反発を見せました。横倉義武会長は、過去の消費増税に伴う調整ミスなどが診療所の経営に影響を与えてきた点を強調しています。医師会側は、2020年度も例年通りの改定を求めており、医療機関の経営実態に基づいた冷静な判断が必要だと訴えかけました。

ここで一つ、医療に関する専門用語を解説しておきましょう。診療報酬は、大きく分けて医師の技術料である「本体」と、薬の価格を指す「薬価」の2本立てで構成されています。財務省が注目しているのは、主にこの「本体」部分であり、限られた財源をどこに優先的に配分するかが、今回の議論の最大の焦点となっているわけです。

私は、今回の財務省の姿勢について、非常に切迫した危機感の表れだと感じております。2018年度には39.2兆円だった医療給付費が、2025年度には47兆円台まで膨れ上がると予測されているからです。膨張し続ける医療費をコントロールしつつ、現場の命を守る医師の待遇を改善するには、ある種の「痛み」を伴うマイナス改定も避けられないのかもしれません。

2019年の年末に向けた予算編成に向けて、日本医師会と財務省の対立はますます激化していくことでしょう。医療制度は私たちの暮らしに直結する非常に重要なテーマですから、今後の推移から目が離せません。納得感のある落とし所が見つかることを期待したいですね。

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