2019年11月11日、東京都庁において労働組合のネットワーク組織である「連合東京」が、小池百合子都知事に対して重要な政策提言を行いました。近年、台風や大雪などの自然災害が予測される際、鉄道各社が事前に運行を停止する「計画運休」が実施される機会が増えています。しかし、交通機関が止まっているにもかかわらず、無理に出勤を試みる労働者が後を絶たない現状があります。
こうした背景から、連合東京は東京都に対し、計画運休時における「出勤ルール」を公労使で議論するよう強く求めました。ここでいう「公労使(こうろうし)」とは、行政(公)、労働者(労)、経営者(使)の三者が一堂に会し、社会的な課題について合意形成を図る枠組みを指します。安全が確保できない状況下での労働の在り方を、組織の垣根を越えてルール化しようという動きです。
小池知事もこの提案に対し、「災害時の計画運休という運用は、社会にとって全く新しいフェーズである」との認識を示しました。さらに知事は、公労使会議などの場を活用して具体的な議論を進め、ルール化を図る必要があると前向きに応答しています。これまで現場の裁量や個人の責任に委ねられていた「無理な出勤」の是非について、ようやく公的な基準づくりの一歩が踏み出されました。
SNS上では、このニュースに対して「命を削ってまで会社に行く文化を変えてほしい」といった切実な声や、「出勤できない際の給与補償はどうなるのか」という不安の声が入り混じっています。企業の社会的責任(CSR)が問われる中で、従業員の安全確保を最優先にする姿勢は、もはや避けては通れない課題と言えるでしょう。
無理な出勤を美徳としない、新しい働き方の基準へ
筆者の個人的な見解としては、この連合東京による提言は非常に画期的であり、心から支持したいと感じます。日本には「何があっても遅刻せずに出社する」という精神論が根深く残っていますが、計画運休時に駅に大行列ができる光景は、決して健全な社会の姿ではありません。
企業側が「計画運休の際は自宅待機」という明確な基準を設けることは、労働者の安全を守るだけでなく、災害時の混乱を最小限に抑えることにも繋がります。今後はリモートワークの活用も含め、場所にとらわれない柔軟な働き方のルール整備が、都内の企業にとってのスタンダードになることが期待されます。
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