私たちの日常の足である鉄道が、かつてない安心感に包まれようとしています。東急電鉄は2020年から、全車両内の防犯カメラを大幅に増設することを決定しました。これまでの1車両あたり最大2台という体制から、一気に4台へと倍増させるという、非常に野心的なプロジェクトが進められています。
SNS上では「車内のトラブルが減りそうで安心」「プライバシーは気になるけれど、万が一の証拠になるのは心強い」といった、安全性向上を期待する声が続々と上がっています。今回の施策で特筆すべきは、単に数が増えるだけではなく、その中身が劇的に進化しているという点に他なりません。
蛍光灯と一体化した次世代デバイス「IoTube」の衝撃
今回導入されるのは、ソフトバンクが提供する「IoTube(アイオーチューブ)」という画期的なシステムです。これはLED蛍光灯の中にカメラとデータ通信機能が組み込まれた、いわゆる「IoT(モノのインターネット)」機器の一種です。IoTとは、あらゆるモノが通信で繋がる仕組みを指します。
従来の防犯カメラは、記録されたデータをわざわざ車内の機器から抜き取り、事務所のパソコンで再生する必要がありました。しかし、この「IoTube」は電灯の電力を利用して作動し、撮影した映像を4G回線などのモバイルネットワークを通じて、管理事務所へダイレクトに送信できるのです。
これにより、従来の記録方式では不可能だった「ほぼリアルタイム」での状況把握が実現します。配信のタイムラグは最大でも1分程度に抑えられており、車内で予期せぬ事件やトラブルが発生した際、地上のスタッフが即座に現場の空気感を察知し、迅速な初動対応へ繋げることが可能となるでしょう。
2020年7月までの全車両配備がもたらす鉄道の未来
この大規模なリニューアルは、2020年3月から順次開始される予定です。同年7月までには、こどもの国線を除く東急電鉄の全車両に設置が完了する計画となっています。死角を最小限に抑えた4台体制の守護神が、私たちの通勤や通学の時間を24時間見守ってくれる時代の到来です。
編集者の視点から見れば、この技術革新は鉄道セキュリティのあり方を根本から変える一石だと感じます。これまでは「何かが起きた後の証拠」だったカメラが、「今起きていることへの対策」へと進化するからです。こうした高度な監視網が、犯罪の抑止力として最大限に機能することを願って止みません。
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