連合結成30周年で問われる労働運動の真価!非自民政権樹立の立役者が直面する「組織の壁」と未来への課題

日本の労働界を牽引する巨大組織、日本労働組合総連合会(連合)が2019年11月21日に結成30周年という大きな節目を迎えました。旧社会党系の「総評」と旧民社党系の「同盟」という、かつては対立関係にあった二つの勢力が大同団結した1989年の出来事は、まさに労働運動の歴史における大転換点だったといえます。この一本化は単なる組織の統合に留まらず、日本の政治地図を塗り替える強力なエネルギーとなりました。

初代会長の山岸章氏が掲げた「自民党に対抗しうる勢力の結集」という野心的なビジョンは、実際に二度の非自民政権樹立という形で実を結びます。1993年の細川護熙内閣、そして2009年の民主党への政権交代は、連合という巨大な支持基盤なしには決して成し得なかった快挙でしょう。SNS上でも「かつての政権交代への期待感は連合の団結力があったからこそ」と、当時の熱狂を懐かしむ声が散見されます。

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イデオロギーの終焉と露呈した組織のひずみ

しかし、政権の座に就いたことで、逆に組織内の「ひずみ」が浮き彫りになったのも事実です。特に2011年の東日本大震災以降、福島第一原子力発電所事故を受けた「脱原発」への対応では、産業別労働組合の間で意見が真っ向から対立しました。冷戦構造に基づく左右の思想対立が薄れた現代において、多種多様な業種を抱える連合が、一つの政治的意志を貫くことの難しさが露呈したといえるでしょう。

労働組合の本来の役割である「賃上げ」や「雇用改善」についても、厳しい視線が注がれています。結成時に800万人を超えていた組合員数は、現在は700万人前後にまで減少しました。さらに、全労働者に占める組合加入者の割合を示す「組織率」は、かつての水準を大きく下回る17%まで低下しています。この数字は、現代の労働者が抱く既存の組合に対する距離感の表れかもしれません。

非正規雇用4割時代の到来と「連合」が進むべき道

現在、労働現場をとりまく最大の課題は、雇用形態の二極化です。1989年には2割に満たなかった「非正規労働者」の割合は、今や全労働者の約4割に達しようとしています。多くの非正規雇用者が不安定な立場に置かれる中で、正社員中心の構成となっている連合の足腰は、時代の変化に追いつけていない印象を拭えません。SNSでも「連合は結局、大企業の正社員のための組織ではないか」という厳しい批判が渦巻いています。

旧民進党の分裂を受け、連合は特定の支持政党を明記しないという新たな方針を打ち出しました。これは政治との距離感を見直すチャンスでもあります。私は、これからの連合は特定の政党に固執するのではなく、個々の政策ごとに柔軟な連携を模索すべきだと考えます。デジタルトランスフォーメーション(DX)による仕事の自動化や、労働力の流動化が加速する令和の時代にこそ、既存の枠組みを超えた「新しい労働運動」の形が切実に求められているのです。

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