日本の経済を支える屋台骨である製造業が、今まさに大きな岐路に立たされています。2019年11月14日、上場企業の2019年4月から2019年9月期における決算発表がほぼ終了しました。今回の集計結果を紐解いてみると、好調を維持する非製造業とは対照的に、苦境に喘ぐメーカーたちの姿が鮮明に浮かび上がっています。
特に注目すべきは、製造業における連結純利益の落ち込みでしょう。前年の同じ時期と比較して約3割もの減益を記録しており、厳しい現実に直面していると言わざるを得ません。SNS上では「やはり景気後退の波が来ているのか」「身近な製品の価格にも影響が出そうで不安だ」といった、先行きを懸念する声が数多く寄せられています。
米中摩擦の影と過去最低水準の増益率
今回の業績不振を招いた最大の要因は、世界を揺るがしている「米中貿易摩擦」にあります。これはアメリカと中国が互いに高い関税をかけ合う貿易上の対立を指し、その影響は電機や自動車、化学といった幅広い分野に波及しました。グローバルに展開する日本企業にとって、世界の二大経済大国の衝突は、想定以上の向かい風となったようです。
具体的な数字を見ると、製造業の中で増益を確保できた企業の割合は、わずか36%という衝撃的な結果でした。この水準は、世界的な金融危機を引き起こしたリーマン・ショック直後の2009年4月から2009年9月期(31%)に次ぐ低さです。歴史的な不況期に匹敵するほどの苦境が、現在のものづくり現場を襲っていることが分かります。
編集者としての私見ですが、今は単なる景気の波ではなく、産業構造の転換点にあると感じています。世界情勢に左右されない強固な体質作りが、これまで以上に求められるでしょう。非製造業が底堅さを見せているうちに、製造業がどのようにして再び輝きを取り戻すのか、日本経済全体としてのレジリエンス(回復力)が試される局面ではないでしょうか。
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