大相撲九州場所の主役に名乗り!大栄翔が放つ「いぶし銀」の魅力と新三役への確かな足跡

2019年11月21日、福岡の地で熱戦が繰り広げられている大相撲九州場所は11日目を迎えました。この日、ファンの視線を釘付けにしたのは、東前頭筆頭の大栄翔関と西前頭2枚目の明生関による、実力者同士の激突です。ともに5勝5敗という星の並びで迎えたこの一番は、新三役の座を虎視眈々と狙う二人にとって、まさに正念場といえる重要な局面でした。

立ち合いの瞬間、明生関の鋭い出足に一時は劣勢を強いられた大栄翔関でしたが、そこからの修正能力は実に見事なものでした。すぐさま反撃に転じると、持ち味である力強い突き押しが炸裂します。腕を真っ直ぐに伸ばし、相手に付け入る隙を与えないその姿からは、今場所にかける並々ならぬ執念が伝わってくるようでした。

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無骨なヒーローが魅せる「突き押し」の真髄

相手のいなしにも動じることなく、最後は大栄翔関が豪快な押し倒しで勝利を収め、相手を土俵下まで吹き飛ばしました。土俵上の激しさとは対照的に、勝利後も表情を変えないストイックな姿勢が印象的です。「落ち着いて取れた」と静かに語るその姿に、ネット上では「派手さはないけれど、圧倒的な安定感がある」「この武骨さがたまらない」といった称賛の声が相次いでいます。

「突き押し」とは、相手にまわしを与えず、掌で突き放したり押したりして土俵外へ出す戦法を指します。大栄翔関はこの技術を極めつつあり、今場所2日目には横綱・白鵬関を圧倒して金星を挙げるという快挙も成し遂げました。休場明けの横綱に注目が集まりがちですが、その横綱を正面から破った彼の実力は、今や殊勲賞の筆頭候補として疑いようがありません。

直近の場所では上位で勝ち越しながらも、番付の運に恵まれず三役昇進を逃してきた苦労人でもあります。しかし本人は「勝ち越さないと始まらない」と、目の前の一番に集中する姿勢を崩しません。埼玉県出身という地味なイメージを逆手に取るような、地道で力強い相撲道には、編集部としても現代のスポーツ界が忘れかけたいぶし銀の美学を感じずにはいられません。

2019年11月21日という日は、大栄翔関が単なる実力者から、大相撲の新時代を担う主役へと階段を駆け上がった記念すべき一日になるでしょう。無口で実直な男が、土俵の上で誰よりも雄弁に語る姿。場所終盤に向けて、その背中がいっそう大きく見えることは間違いありません。新三役という悲願に向けて、彼の突き押しが福岡の夜をさらに熱くさせてくれそうです。

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