札幌の新たなランドマークとして注目を集める「さっぽろ創世スクエア」の地下には、都市の暮らしを支える驚きのハイテク空間が広がっています。一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターと北海道熱供給公社は、2019年11月22日に同ビルの地下に設置された「エネルギーセンター」を報道陣に公開しました。ここは単なる機械室ではなく、最新の知恵が詰まったエネルギーの心臓部といえるでしょう。
この施設で採用されているのは、天然ガスを燃料とした「ガスコージェネレーション」という画期的なシステムです。これは発電の際に出る熱を捨てずに、暖房や給湯に再利用する仕組みを指します。エネルギーを無駄なく二段階で活用することで、従来の方式と比較して19%ものコスト削減を実現している点は驚きを隠せません。環境への配慮と経済性を両立させた、まさに理想的なモデルといえます。
災害時にも頼れる!札幌中心部を支えるエネルギーのネットワーク
特筆すべきは、その供給範囲の広さです。このセンターで作られた冷温水は、専用の導管を通じて「さっぽろ創世スクエア」内だけでなく、隣接する札幌市役所の本庁舎にも届けられています。巨大なターボ冷凍機や地熱を有効活用して、夏は涼しく冬は暖かい快適な環境を効率的に創出しているのです。都市機能の中枢を支えるこのネットワークは、札幌の街づくりにおいて極めて重要な役割を担っています。
さらに、この設備の実力は2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震による大規模停電、いわゆるブラックアウトの際にも証明されました。最大1400キロワットという力強い出力を誇る非常電源が即座に起動し、同ビルは避難所として多くの人々を受け入れたのです。SNS上では「暗闇の中で明かりが灯るビルを見て、どれほど安心したか」といった感動の声が数多く寄せられ、防災拠点としての信頼を一気に高めました。
現在は昼夜2交代制でスタッフが常駐管理していますが、2020年4月1日からは管理機能を札幌駅南口の拠点に集約し、完全な無人運用へと移行する予定です。テクノロジーによる効率化が進む一方で、私はこうしたインフラへの理解を深めることが、私たちの生活を守る第一歩になると確信しています。目に見えない地下の熱意が、2018年10月の開業以来、今日も札幌の快適な日常を支え続けているのです。
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