南シナ海に迫る「中国ルール」の衝撃!日米排除の行動規範案が招くASEAN連携の危機とは

南シナ海の平和を守るはずのルールが、いつの間にか「特定の国」を閉め出す道具に変わろうとしています。2019年11月27日現在、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の間で進められている「行動規範(COC)」の策定交渉が、極めて危うい局面を迎えていることが判明しました。本来は中国の独断的な海洋進出を抑えるための枠組みでしたが、フタを開けてみれば、日本やアメリカを海域から排除しようとする中国の思惑が透けて見えます。

そもそもこの行動規範は、南シナ海での武力衝突を防ぐための具体的なルールブックとして期待されていました。この海域では、中国が2014年ごろから人工島を建設し、軍事拠点を次々と整備したことで国際的な緊張が高まっています。すでに2002年には「行動宣言(DOC)」が交わされていますが、これには法的な強制力がありませんでした。そのため、実効性のある「規範」を作ることは、周辺国にとって長年の悲願だったといえるでしょう。

長らく交渉を渋っていた中国が急に歩み寄りを見せた背景には、2016年7月12日に下された国際仲裁裁判の判決があります。自国の主張を全面的に否定された中国は、国際社会からの批判をかわすために交渉のテーブルに着かざるを得ませんでした。しかし、2019年7月31日に策定作業の第一段階が完了したとされる内容は、関係者に衝撃を与えています。そこには、法的拘束力への言及がなく、紛争を止める仕組みも不透明なままだからです。

さらに深刻なのは、中国が提案している驚くべき「制限条項」です。中国はASEAN諸国に対し、域外の企業と共同で海洋資源を開発することや、域外の国と軍事演習を行うことを制限するよう求めています。ここでいう「域外国」とは、まさに日本やアメリカを指しています。もしこの案が通れば、日本がASEAN諸国と協力してエネルギー資源を探査したり、自衛隊が共同演習を行ったりする際に、中国の許可が必要になるという本末転倒な事態を招きかねません。

SNSでは「自由な海が失われる」「ASEAN諸国が中国の軍門に下ってしまうのではないか」といった不安の声が広がっています。私個人の見解としても、国際法を無視した一方的なルール作りは、地域の安定を壊す極めて危険な行為だと考えます。2019年11月4日の首脳会議で安倍首相が述べた通り、ルールは全ての関係者の正当な権利を守るものでなければなりません。南シナ海が「誰かの私有物」にならないよう、私たちはこの交渉の行方を厳しく見守る必要があります。

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