米小売の象徴シアーズが直面する試練!96店舗の追加閉鎖で揺れる老舗百貨店の再建と未来

かつてアメリカの消費文化を象徴し、全米最大の小売業者として君臨した「シアーズ」が、今まさに歴史的な岐路に立たされています。2019年11月18日、シアーズを運営するトランスフォームコは、傘下の「シアーズ」とディスカウントストア「Kマート」の計96店舗を、2020年2月までに追加で閉鎖することを明らかにしました。これにより存続する店舗数は182店にまで絞り込まれ、一時代を築いた巨大チェーンの影は、さらに薄くなってしまうようです。

米メディアの報道によれば、この15年間でシアーズは3500を超える拠点を整理し、25万人もの従業員を解雇するという、壮絶な縮小の道を歩んできました。かつてはカタログ販売で家庭の夢を支え、全米のどこにでもある「安心のブランド」だった同社ですが、ネット通販やライバル他社の台頭により、再建への道のりは極めて険しいものとなっています。これほどまでの衰退は、単なる一企業の不振を超え、アメリカの商業風景そのものが塗り替えられていることを実感させます。

今回の決定では、シアーズが51店舗、Kマートが45店舗その幕を閉じ、2019年12月2日から一斉に閉店セールが開始される予定です。SNS上では「子供の頃の思い出の場所がなくなるのは悲しい」といった惜別の声や、「時代についていけなかった結果だ」という厳しい指摘など、多くの反響が渦巻いています。人々の生活に密着していた場所だけに、実店舗が消えていくことへの喪失感は、数字以上に大きいものがあるのではないでしょうか。

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苦境に立たされる名門の再建スキーム

振り返れば、シアーズは2018年10月に「米連邦破産法11条」の適用を申請しました。これは日本の「民事再生法」に相当する手続きで、裁判所の管理下で負債を整理しながら経営を立て直すための仕組みです。2019年1月には、元CEOのエドワード・ランパート氏が率いるヘッジファンドが、約5680億円という巨額の資金で同社を買収し、最悪のシナリオである清算は辛うじて回避されました。

運営側のトランスフォームコは、運転資金として2億5000万ドルの融資を取り付けるなど、競争力を高めるための必死の努力を続けています。彼らは今回の店舗閉鎖を、厳しい市場環境で生き残るための「必要な判断」と説明していますが、度重なるリストラが顧客の信頼回復に繋がるのか、期待と不安が交錯しています。個人的には、ただ規模を縮小するだけでなく、実店舗ならではの新しい価値を提示できなければ、真の復活は難しいのではないかと感じてやみません。

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