【2020年度防衛予算】過去最大の5.3兆円へ!日本の安全保障と「将来戦闘機」開発の舞台裏に迫る

2019年12月03日、日本の安全保障を揺るがす大きなニュースが飛び込んできました。防衛省が発表した2020年度予算の概算要求額は、なんと5兆3222億円に達しています。これは2019年度の当初予算と比較して6.3%もの大幅増となり、過去最大の規模を更新しました。SNS上では「国の守りを固めるのは当然」という賛成の声がある一方で、「社会保障費とのバランスはどうなるのか」といった不安や疑問の声も多く、国民の関心が非常に高まっているトピックです。

今回の予算編成で注目すべきは、これが8年連続の増額になるという点でしょう。政府は2018年12月に、2019年度から2023年度までの5年間で総額25兆5000億円を投じる「中期防衛力整備計画」を閣議決定しました。これは、防衛力を段階的に強化するためのロードマップのようなものです。1年あたりの平均は約5.1兆円とされていますが、2020年度の要求額はすでにその目安を2000億円以上も上回っており、予算編成の行方が注視されています。

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硬直化する予算構造と「後年度負担」の壁

防衛予算の内訳を紐解くと、実は自由になるお金はそれほど多くありません。予算の約8割は、自衛隊員の人件費や食事代、そして過去に契約した高額な装備品の分割払いである「後年度負担」で占められています。いわば、家計でいうところの「固定費」と「ローン」で大半が消えてしまう状態なのです。財務省幹部も、この構造が予算の柔軟な活用を難しくしていると指摘しており、無駄を削ぎ落とすための徹底的なコスト管理が強く求められています。

具体的な例を挙げると、陸上自衛隊が運用する輸送ヘリコプター「CH-47JA」の調達価格が議論の的となっています。防衛省は3機分として237億円を要求していますが、1機あたりの単価は79億円です。しかし、2017年度の調達時は74億円だったため、わずか数年で5億円も上昇している計算になります。資材の高騰など理由は様々ですが、こうした一つひとつの積み重ねが、国家財政を圧迫する要因になりかねないという懸念は拭えません。

次世代を担う「将来戦闘機」開発への期待と課題

今後の目玉となるのは、航空自衛隊のF2戦闘機の後継にあたる「将来戦闘機」の開発です。最新鋭の技術を結集するこのプロジェクトは、日本の航空産業を支える民間分野への技術波及効果も期待されています。しかし、防衛装備品の開発には「予算の膨張」というリスクが常に付きまといます。過去には、C2輸送機の開発費が当初予定の1533億円から2415億円へと、約6割も跳ね上がってしまった苦い教訓があるため、今回はより厳しい管理体制が求められます。

現代の防衛は、従来の陸・海・空だけでは語れません。宇宙、サイバー空間、そして電磁波といった「新領域」での対応が不可欠な時代に突入しています。編集部としては、脅威が増す国際情勢の中で防衛力を高める必要性は理解しつつも、それが国民の納得感を得られる透明性の高い支出であるべきだと考えます。開発費が天井知らずに膨らむことを防ぐ仕組みを確立し、限られた財源をいかに効率的に分配するか。2020年度の予算編成は、その試金石となるでしょう。

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