2019年12月05日の午後、政府は令和初となる大規模な経済対策を閣議決定する見通しとなりました。今回の施策は、国や地方からの財政支出が13.2兆円にのぼり、民間支出を合わせた事業規模は総額26兆円という非常に大きな規模となっています。安倍晋三首相は同日午前の懇談会にて、新しい時代にふさわしい力強いパッケージが完成したと自信をのぞかせました。
この対策の最大の特徴は、2019年度の補正予算と2020年度の本予算を一体として運用する「15カ月予算」という考え方です。これによって年度の切れ目なくスムーズに予算を執行し、景気を下支えする狙いがあります。SNS上では「26兆円という数字に驚いた」という声や、「これだけの予算が本当に私たちの生活に直結するのか注視したい」といった、期待と慎重さが入り混じった反応が見受けられます。
甚大な災害からの復旧と「安心」の確保
今回の対策における第一の柱は、台風19号をはじめとする一連の自然災害からの復旧・復興です。具体的には、氾濫の恐れがある河川の堤防強化や、災害時の緊急輸送ルートを確保するための無電柱化が強力に推進されます。また、火災によって失われた沖縄の象徴、首里城の復元に向けた取り組みも盛り込まれ、被災地の安全と人々の心の平穏を取り戻すためのインフラ整備に約6兆円が投じられる予定です。
ここで注目すべきは、予算の捻出方法として「建設国債」が活用される点でしょう。建設国債とは、道路や橋などの後世に残る資産を作るために限定して発行される借金のことで、単なる運営費のための赤字国債とは性質が異なります。SNSでは「災害が続いているので、防災への投資は急務だ」といった賛成意見が多く、国民の防災意識の高さがうかがえる項目といえるでしょう。
不透明な世界経済への「先手」と次世代への投資
二番目の柱は、米中貿易摩擦などの影響による世界的な景気減速への備えです。中小企業の生産性を高めるための補助金や、最低賃金の引き上げを支援する事業が盛り込まれました。また、日米貿易協定の発効を見据え、和牛や酪農の生産基盤を強化する施策も並んでいます。さらに「就職氷河期世代」への就労支援として、国家公務員の中途採用枠を設けるといった踏み込んだ内容も含まれています。
三番目の柱には、2020年東京五輪後を見据えた未来への投資が並びます。2023年度までに全小中学生がIT端末を利用できる環境の整備や、次世代通信規格「5G」の普及支援、さらにはスーパーコンピュータ「富岳(ふがく)」の開発などが予定されています。これらは、五輪後の景気後退を防ぐだけでなく、日本のデジタル競争力を根底から引き上げるための非常に重要なステップだと言えるはずです。
編集者の視点から言えば、今回の対策は単なるバラマキではなく、防災とデジタル化という日本の二大課題に焦点を当てた妥当な構成だと感じます。しかし、26兆円という巨額の予算が現場でどれだけ効率的に使われるかについては、今後も厳しく注視していく必要があるでしょう。特にGIGAスクール構想のような教育のデジタル化は、端末を配るだけでなく、それを使いこなす教育現場へのソフト面の支援が成功の鍵を握るでしょう。
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