2019年も残すところあとわずかとなり、1年を振り返る季節がやってきました。2019年10月の消費税増税に伴い、その財源を活用した「幼児教育・保育の無償化」がスタートするなど、日本全体で次世代を支える動きが加速しています。急速なデジタル化の波が押し寄せ、社会のあり方が根本から変わろうとしている今、新しい時代を力強く切り開く人材を育むことは、私たち大人に課せられた最大の使命と言えるでしょう。
そんな中、住まいづくりのプロフェッショナルである積水ハウスも、企業として子どもたちの未来に貢献するためのアクションを起こしています。その一環として、官民が手を取り合いプログラミング教育の普及を目指す「未来の学びコンソーシアム」へ参画しました。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されるのを前に、民間企業が持つ専門知識を教育現場へ還元しようという、非常に意欲的な取り組みです。
五感で学ぶ「未来の家」!デジタル技術が解決する社会課題
当社が実施したのは「みんなの家!未来の家!」という特別授業です。全国6つの小学校から約300人の子どもたちが参加し、積水ハウスの体験型ミュージアム「住まいの夢工場」を舞台に、理想の住生活とプログラミングの関連性を学びました。プログラミングとは、コンピューターに特定の動作をさせるための「指示書」を作る作業のことですが、今回はそれを単なる技術学習に留めず、社会を良くするための手段として伝えています。
授業では、環境への配慮や幸せを育む間取りに加え、センサー技術を活用して家族の健康をそっと見守る最新の構想にも触れてもらいました。こうしたデジタル技術が、いかにして現代社会の抱える課題を解決していくのか、子どもたちは目を輝かせて体験していました。私自身、彼らが試行錯誤しながらプログラムを構築し、自分たちの考えを堂々と発表する姿を目の当たりにして、未来への大きな可能性と元気を分けてもらった気がします。
学校に戻った後もその熱は冷めず、校内発表会で「奇想天外な未来のプラン」を提案してくれた学校もあったと聞き、胸が熱くなりました。プログラミングという魔法の杖を使って、子どもたちが具現化した夢の住まい。そこには、安全性や楽しさはもちろん、誰に対しても優しい眼差しが込められていました。こうした自由な発想が形になる社会こそが、私たちが目指すべき健やかな未来の街づくりに繋がっていくはずです。
家庭と職場の「多様性」が新しい価値を創造する
私自身の経験を振り返っても、教育の場は学校だけではないと確信しています。娘が小学6年生だった頃、私は親として働くことの背中を見せ、自分の仕事が社会にどのような価値を生んでいるのかを対話することを大切にしてきました。また、共働きの家庭環境を活かし、幼い頃から家事を分担してもらうことで、娘は食事作りや地域清掃に積極的に取り組む「生活の主役」として成長してくれました。
これからの時代を生き抜くには、新しい技術を使いこなす知識に加え、社会性や自立した生活力が欠かせません。子どもたちのアイデアは無限の可能性を秘めており、私自身、娘との何気ない会話からお客様への提案のヒントを得て、それを社内研修に活かしたこともあります。SNS上でも「企業が教育に関わることは、次世代の選択肢を広げる」といった好意的な意見が多く、社会全体で子どもを育む機運が高まっているのを感じます。
もちろん、未来を創るのは子どもたちだけではありません。積水ハウスでは定年が65歳に引き上げられてから4年が経過し、職場には多様な世代が共存しています。20歳も年齢が離れたメンバーが同じ会議室で議論を戦わせることで、若手の瑞々しい感性とベテランの重厚な経験が化学反応を起こし、全く新しい発見が生まれています。2020年も、多世代が活発に議論し行動する「未来志向」の組織でありたいと願っています。
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