2019年12月05日、アメリカ商務省が発表した最新の貿易統計によれば、世界を揺るがす二大経済大国の足並みに大きな変化が生じています。10月の対中国におけるモノの貿易赤字は、約277億9300万ドル(日本円で約3兆円)を記録しました。これは前月に比べて0.8%減少しており、一見すると赤字幅が縮小して改善されたようにも見えますが、その実態は「輸出入の双方としぼんでしまった」という、深刻な冷え込みを反映しているのです。
SNS上では「ついに身近な製品にも影響が出てきた」「このままではお互いの経済が共倒れになるのでは」といった、先行きの不透明さを懸念する声が数多く上がっています。特に2019年09月から発動された、家電製品や衣類などを対象とした追加関税のショックが、消費者のサイフを直撃し始めていることは間違いありません。国家間の意地のぶつかり合いが、私たちの日常生活にまでジワジワと影を落とし始めている様子が伺えますね。
制裁と報復の連鎖が招く「貿易の停滞」という現実
今回の統計で注目すべきは、中国からの輸入が4.8%も減少し、353億ドルまで落ち込んだ点でしょう。トランプ政権は、すでに計2500億ドル分に25%もの高い税率を課していましたが、2019年09月からはさらに1100億ドル相当に15%の制裁関税を上乗せしました。「制裁関税」とは、特定の輸入品に高い税金をかけることで、自国製品の保護や相手国への圧力とする手法ですが、結果として物価の上昇や市場の活力を奪うリスクを孕んでいます。
一方で、アメリカから中国への輸出も75億ドルと、17%もの大幅な下落を見せています。中国側も黙ってはおらず、大豆などの農産品やエネルギー資源に対して「報復関税」で応戦しているからです。農家の方々にとっては、大切に育てた農作物の行き場がなくなる死活問題であり、貿易の停滞は単なる数字の話では済まされない痛みを伴います。経済の相互依存が強い現代において、このデカップリング(切り離し)は誰にとっても得策ではないと感じます。
日本への影響と2019年末に向けた対話の行方
興味深いことに、アメリカ全体の貿易赤字は2カ月連続で縮小しており、対日本への赤字も24.2%減の45億ドルとなりました。2018年に過去最大を記録した赤字額が、2019年に入って縮小傾向にあるのは、トランプ氏の掲げる「米国第一主義」の成果のようにも見えます。しかし、これは健全な成長によるものではなく、貿易そのものが縮小する「縮小均衡」に陥っている可能性があり、日本企業にとっても楽観視できない状況と言えるでしょう。
トランプ大統領は2019年12月05日、間近に迫った第4弾の関税発動について「まだ議論していない」と語り、協議は順調であると強調しました。ですが、具体的な解決策は依然として霧の中です。個人的な意見としては、政治的な駆け引きも重要ですが、グローバルな供給網を壊すような過度な関税合戦は、一刻も早く終結させるべきだと考えます。自由貿易の恩恵を享受してきた私たちにとって、年末の交渉結果が未来を左右する大きな分岐点となるはずです。
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