NISSHAが中国大手レンズ・テクノロジーとの合弁解消を発表!スマホ市場の変遷と国内回帰の戦略を読み解く

タッチパネルの製造で国内トップシェアを誇るNISSHA(旧日本写真印刷)が、大きな経営判断を下しました。同社は2019年12月6日、中国のガラス加工最大手であるレンズ・テクノロジーとの合弁事業を解消することを明らかにしています。当初は両社の強みを活かした飛躍が期待されていただけに、業界内では驚きの声が広がっているようです。

この合弁会社は、2017年に中国・湖南省を拠点として設立されました。主な目的は、スマートフォン等に欠かせないタッチパネルの生産・販売を強化することにありました。しかし、ふたを開けてみれば当初見込んでいた生産量を確保できない状況が続いていたのです。背景には、主要顧客とされるアップルをはじめとしたスマホ市場全体の需要低迷が影を落としています。

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特別損失の計上と国内生産拠点への回帰

今回の契約解消に伴い、NISSHAは保有する合弁会社の株式20%を、レンズ・テクノロジー側へ譲渡する方針を固めました。これによって、2019年12月期に約15億円の特別損失を計上する見込みです。特別損失とは、企業の通常の営業活動とは別に、一時的に発生した多額の損失を指す専門用語ですが、今回の決断は将来の赤字垂れ流しを防ぐための「損切り」といえるでしょう。

今後の生産体制については、兵庫県にある姫路工場など、国内3カ所の拠点で十分にカバーできると判断した模様です。SNS上では「海外展開の難しさを物語っている」という意見や、「国内回帰によって品質の安定や技術流出の防止につながるのではないか」といった冷静な分析が相次いでいます。グローバル経済の波に揉まれながらも、自社の強みを再定義する姿勢が伺えます。

私個人の見解としては、スピード感のある撤退判断は評価すべきだと考えています。近年のスマホ市場は成熟しきっており、かつての勢いに頼った海外投資はリスクを伴います。今回の合弁解消は、目先の損失以上に、経営資源をより成長性の高い車載用パネルや産業機器分野へ集中させるための、前向きなステップになるのではないでしょうか。国内最大手の意地を見せてほしいところです。

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