九州・沖縄の地銀が直面する「異次元緩和」の試練!140億円減益で見えた「量から金利」への大転換

日本銀行による「異次元緩和」という未曾有の金融政策が長期化するなか、九州・沖縄の地方銀行がかつてない転換期を迎えています。2019年11月20日現在の決算状況を紐解くと、地銀21行の「本業の儲け」を示す資金利益は、緩和開始前の7年前と比較して140億円以上も減少しました。この金額は、大手地銀の年間純利益に匹敵する衝撃的な数字といえるでしょう。

「資金利益」とは、預かった預金などを融資して得られる利息や、有価証券の運用益から、経費などを差し引いた利益を指します。SNS上では「地銀が厳しいのは分かっていたが、これほどまでとは」「預金の金利はほぼゼロなのに、貸し出す側の利益も減っているのか」と、改めて金融環境の厳しさに驚く声が広がっています。

かつては2%近くあった貸出金利回りの平均も、足元では1.37%まで低下しました。金利が下がれば、銀行の収益は直接的な打撃を受けます。各行はこれまで、利益の目減りを補うために「融資の量」を増やすことで対抗してきました。実際、21行の貸出金残高は7年間で10兆円以上積み上がり、43兆円という巨大な規模にまで膨らんでいます。

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融資競争のひずみと「量から金利」への戦略シフト

しかし、過度な融資拡大競争は副作用も生んでいます。西日本シティ銀行では、融資先の粉飾決算発覚などに伴い、倒産リスクに備える「信用コスト」が32億円発生しました。審査の甘さを指摘する声も上がるなか、一部の銀行では「無理に量を追わず、適切な金利を確保する」という、質を重視する戦略への転換が鮮明になっています。

例えば、南日本銀行や豊和銀行は、単に資金を貸し出すだけでなく、取引先の販路開拓といった「本業支援」に注力しています。企業の成長を助けることで、付加価値としての高い金利を納得してもらう手法です。これは、地域密着型の金融機関が本来あるべき姿に戻ろうとする、ポジティブな動きであると私は評価します。

一方で、19年4〜9月期決算では、21行中15行が最終減益または赤字に沈んでいます。人口減少が加速する九州・沖縄において、地域経済と地銀は文字通り「一蓮托生」の関係です。私は、地銀が生き残るためには、単なる金貸し業を超え、地域のコンサルタントとして真価を発揮する以外に道はないと考えています。

「生き残るために、自らが変わる必要がある」という経営者の言葉には、並々ならぬ決意がにじんでいます。2019年11月20日、地銀はまさに存亡をかけた構造改革の真っ只中にあります。今後、地域経済を守り抜くために彼らがどのような一手を打つのか、その動向から目が離せません。

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