世界的な豚肉争奪戦が勃発!メキシコ産が日本の食卓を救う?輸入ルート激変の舞台裏

今、私たちの食卓に欠かせない豚肉の市場が、世界規模で大きく揺れ動いています。2019年12月12日現在、輸入豚肉の価格が一段と跳ね上がり、これまでの国内シェアに劇的な変化が生じ始めました。その背景にあるのは、中国による猛烈な「買い」の勢いです。

中国では現在、家畜伝染病であるアフリカ豚コレラ(ASF)の感染が深刻化しています。ASFとは、豚やイノシシに感染する致死率が極めて高いウイルス性疾患で、有効なワクチンがないため発生すると甚大な被害をもたらします。この影響で、中国国内の飼育頭数は激減してしまいました。

2019年9月時点での中国の飼育頭数は約3億頭と、わずか1年で約1億2千万頭も減少したと報告されています。深刻な豚肉不足に陥った世界最大の生産国・中国は、不足分を補うために欧州など世界中からなりふり構わず在庫をかき集めており、国際的な品薄状態を招いているのです。

SNS上でも「スーパーのベーコンが高くなった気がする」「外食のポークソテーが値上げされていて悲しい」といった、じわじわと進む物価高への不安を口にする声が目立ち始めました。特にベーコンなどの加工品に使われる豚バラ肉の値上がりは、家計や外食産業に直撃しています。

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欧州産の高騰で注目される「メキシコ産」のポテンシャル

かつて主力だったスペイン産やオランダ産の冷凍豚バラ肉は、2019年9月末から短期間で9%も値上がりし、1キロ580円前後に達しました。輸入業者からは「中国が高い提示額で買い占めるため、日本が買い負けている」という悲痛な叫びも聞こえてくるほどです。

こうした苦境の中、救世主として台頭しているのがメキシコ産の豚肉です。財務省の貿易統計によれば、2019年1月から10月までのメキシコ産輸入量は、前年同期比で16.8%も急増しました。これはデンマークやスペインといった競合国を大きく上回る驚異的な成長率です。

メキシコ産の強みは、そのコストパフォーマンスと「きめ細やかな対応」にあります。人件費を抑えられる背景を活かし、現地の工場で1人前ずつスライスして包装するといった、日本国内の深刻な人手不足に悩む外食産業のニーズに合致した付加価値を提供しているのです。

私たちがレストランで手軽に美味しい豚肉料理を楽しめる裏側には、こうした供給源のシフトという企業の懸命な努力があると言えるでしょう。2020年の春に向けてさらに欧州産の値上がりが予想される中、メキシコ産が日本の食を支える大きな柱になることは間違いありません。

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