2019年12月に入り、冬のボーナス支給が始まったことで、令和最初の年末商戦がいよいよ熱を帯びてきました。10月の消費増税以降、テレビや冷蔵庫といった長期間使用する「耐久消費財」の買い控えが懸念されていましたが、意外にもネット通販の世界では活気溢れる商いが続いています。
SNS上でも「増税後だけどポイント還元があるから実質お得」「キャッシュレス決済を使いこなして賢く買い物したい」といった声が目立っています。かつての「店舗で見て、店舗で買う」というスタイルから、利便性と還元率を重視するスマートな消費スタイルへと、確実な変化が起きているようです。
ネット通販の圧倒的な攻勢と「キャッシュレス還元」の追い風
総務省が発表した2019年10月の家計消費状況調査を紐解くと、家電のネット支出額は前年比7.5%増、エンタメ関連は21.3%増という驚きの数字が出ています。これは、政府が推進する「キャッシュレス・ポイント還元事業」が、デジタルネイティブなネット通販に有利に働いているからでしょう。
キャッシュレス・ポイント還元事業とは、対象店舗でクレジットカードやスマホ決済を行うと、国から最大5%のポイントが戻ってくる制度です。このお得感を武器に、アマゾンジャパンは2019年12月6日から9日まで、過去最長となる87時間のビッグセール「サイバーマンデー」を仕掛けています。
さらにヤフーショッピングも、2019年12月1日から26日まで、スマホ決済「PayPay(ペイペイ)」と連動した大規模な還元策を展開中です。もはや年末商戦の主役は、チラシよりもスマホの画面の中に移っていると言っても過言ではない、と私は編集者として強く感じています。
実店舗の意地!ヨドバシやビックカメラが放つ「上乗せ」の秘策
一方で、実店舗を構える流通大手も黙ってはいません。ヨドバシカメラは2019年12月31日まで、自社カード決済によるポイント還元率を大幅に引き上げるキャンペーンで対抗しています。基本の10%に加え、期間限定で上乗せを行うことで、ネット価格に負けない実質価格を提示しています。
ビックカメラも、2019年11月30日から12月9日まで自社サイトと連動した値引きセールを断行。店頭の良さとネットのスピード感を融合させた戦略が光ります。現場の熱気も戻りつつあり、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは、スポーツ観戦用の高級テレビを求める人々で連日賑わっているそうです。
百貨店業界は回復に時間がかかっているようですが、家電量販店のような「体験」と「即時性」を強みにする店舗には、まだ勝機があるはずです。限られたボーナスの使い道を巡り、ネットとリアルが入り乱れる熾烈な争奪戦は、年明けの初売りまで一気に加速していくことが予想されます。
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