静岡県への就職Uターン率に「下げ止まり」の兆し!若者の地元回帰を促す鍵は高校時代の繋がり?

静岡県内で学び育った若者たちが、大学卒業後にどの地でキャリアをスタートさせるのか。地元経済の将来を左右するこの大きな課題について、興味深い最新データが明らかになりました。静岡県の経済団体や大学が連携する「しずおか産学就職連絡会」の調査によると、2019年03月に大学を卒業した県内出身者のUターン就職率は38%という結果になっています。

ここで注目すべきは、これまで減少傾向を辿っていたこの数値が、前年調査から横ばいを維持したという事実でしょう。Uターンとは、地方から都市部の大学などへ進学した学生が、卒業後に再び故郷へ戻って就職することを指す言葉です。過去の推移を見ると、2016年03月卒で41%、2017年03月卒で39%と右肩下がりが続いていただけに、今回の「下げ止まり」は一つの転換点と言えるかもしれません。

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首都圏進学者の動向と県内大学卒業生の現状

一方で、依然として厳しい現実も浮き彫りになりました。特に東京をはじめとする首都圏の大学へ進学した学生に限ってみると、地元へ戻る割合は32%という低い水準に留まっています。都会の華やかさや職種の多様性に触れる中で、地元への意識が薄れてしまう現状が伺えます。ネット上では「静岡は住みやすいけれど、希望する職種が東京に集中している」といった、学生たちの切実な本音も散見されました。

対照的に、静岡県内の大学で学んだ学生たちの動向には明確な差が出ています。県内出身で地元の大学を卒業した人のうち、実に80%がそのまま県内での就職を選択しました。しかし、県外から静岡の大学へ来た学生がそのまま県内に残る割合は19%と、こちらは依然として高い壁があるようです。地元に根付く仕組み作りが、いかに重要であるかを物語る数値と言えるのではないでしょうか。

編集部が考える「地元回帰」への新たなアプローチ

調査を担当した静岡経済研究所は、高校生までの多感な時期に地元企業との接点を持つことが重要だと指摘しています。私はこの意見に強く賛同します。大学生になってから地元の魅力を再発見させるのは容易ではありませんが、早い段階で「カッコいい大人」や「魅力的な企業」に出会うことで、故郷は「消費する場所」から「価値を創造する場所」へと変わるはずです。

静岡県は製造業から観光業まで多種多様な産業が息づくポテンシャルの高い地域です。今後は単なる求人情報の提供に留まらず、SNSなどを活用して働く人のストーリーを可視化していく必要があるでしょう。地元愛に訴えるだけでなく、キャリア形成の場としての優位性を論理的に提示していくことが、Uターン率を再び上昇気流に乗せるための必須条件になると確信しています。

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