日本の重工業界を牽引する川崎重工業が、2020年01月01日より革新的な「社内ベンチャー制度」を本格的に始動させます。これまで培ってきた強固な既存事業の枠組みから敢えて飛び出し、全く新しいビジネスの種を自由に育てるための挑戦が始まりました。
今回の施策で特筆すべきは、社外との連携を含めて設定された10億円という巨額の投資枠でしょう。これは「コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)」と呼ばれる仕組みを活用したものです。CVCとは、事業会社が自社の本業と相乗効果が見込めるスタートアップ企業などに出資する投資枠を指します。
同社はこのCVCの枠を社内向けの新規事業にも開放することで、スピード感のある事業化や新会社の設立を後押しする構えです。SNS上では「老舗の川重がついに動いた」「重厚長大な企業文化がどう変わるのか楽しみだ」といった、期待と驚きが入り混じった声が数多く寄せられています。
さらに注目したいのが、人工知能(AI)の活用を専門に担う組織の立ち上げです。AIとは、コンピューターに人間のような学習能力や判断力を持たせる技術のことですが、これを単なる生産効率の向上に留めるつもりはないようです。
川崎重工業が目指しているのは、形ある製品を売る「モノづくり」から、その製品を通じて得られる価値を提供する「コト(サービス)づくり」への転換です。AIを駆使して新たなサービスモデルを創出することは、まさに現代の製造業が直面している課題への正解と言えるでしょう。
私自身の見解としても、伝統ある大企業が社内風土の変革を掲げ、自ら「出島」を作るようなこの取り組みは、日本の産業界全体に勇気を与えるものだと感じます。失敗を恐れずに挑戦できる環境こそが、次世代のスタンダードを生む土壌になるはずです。
驚くべきことに、既に社内からは約100件もの斬新なアイデアが寄せられていると報告されています。同社は2020年度中に、少なくとも1件以上のプロジェクトを具体的な事業へと昇華させる目標を掲げており、その動向から目が離せません。
コメント