アジアの心臓部へ!福岡モーターショー2019開幕、九州が牽引する自動車産業の最前線

2019年12月20日、冬の寒さを吹き飛ばすような熱気に包まれながら「福岡モーターショー」が華やかに幕を開けました。九州の自動車産業は、北米やアジア圏で巻き起こっているSUVブームを追い風に、かつてないほどの活気を見せています。米中貿易摩擦や国内の消費増税といった懸念材料は存在するものの、力強い海外需要が地域の経済をしっかりと下支えしているのです。

昨今のSNS上でも「九州で作られたレクサスが世界を走っているのは誇らしい」といった、地元発の技術力に対するポジティブな声が数多く寄せられています。2018年度の九州における自動車生産台数は、前年度から2.3%増加し、過去最高となる約143万6000台を記録しました。これは日本国内で生産される車の約2割に相当する規模であり、まさに「カーアイランド九州」としての存在感を世界に示しています。

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次世代の波「CASE」への挑戦と進化する生産体制

現在、自動車業界には「CASE」と呼ばれる巨大な変革の波が押し寄せています。これは「Connected(接続性)」「Autonomous(自動運転)」「Shared & Services(共有とサービス)」「Electric(電動化)」の頭文字を取った言葉で、これからの車に求められる必須要素を指します。この新しい潮流に対し、九州の各拠点では未来を見据えた積極的な投資が次々と実行されている状況です。

例えば、福岡県宮若市に拠点を置くトヨタ自動車九州では、2019年4月から9月期の売上高が過去最高を塗り替えました。主力ブランドである「レクサス」の新型投入が功を奏し、2019年度も2年連続で40万台の大台を突破する勢いを見せています。また、2020年春には中国市場向けにレクサス初となる電気自動車(EV)「UX300e」の生産も開始される予定で、さらなる躍進が期待されます。

電気自動車において最大の課題となるのが、大容量バッテリーによる車体の重量増加です。これを解決するため、同社では樹脂製のバックドアを独自に開発するなど、徹底した軽量化への工夫が凝らされています。こうした革新的な技術の裏側には、地元の理系人材の活躍も欠かせません。アイシン精機が2020年5月に福岡市へAI特化型拠点を設立することを決めたのも、この地のポテンシャルの高さゆえでしょう。

大分県中津市のダイハツ九州でも生産拠点の集約が進み、2018年度の生産台数は約40万2800台に達するなど、地域全体で生産体制が強化されています。日産グループにおいても、英国で計画されていた次期モデルの生産が九州へ移管される見通しとなっており、工場の稼働率はさらに高まるはずです。編集者である私の視点からも、九州が単なる「製造拠点」から「技術開発の心臓部」へと進化しつつあるのを強く実感します。

自動車産業の勢いは、関連する部品メーカーにも波及しています。東プレ九州が福岡県苅田町に新工場を建設し、軽量ボディの供給を開始したことは、サプライチェーン全体の強靭化を象徴する出来事です。世界中の人々が熱狂する車が、ここ九州の地から今日も一台、また一台と送り出されていく様子は、地域経済のみならず日本全体の未来を明るく照らしてくれているように感じます。

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