北海道の買い物事情が、劇的な変化の時を迎えています。2019年12月20日、道民の生活を支える巨大組織である「コープさっぽろ」と、ドラッグストア大手の「サツドラホールディングス」が包括業務提携を結ぶことを発表しました。この衝撃的なニュースは瞬く間に広がり、SNS上では「ついに北海道最強タッグが誕生した」「配送コストの削減で商品の価格が下がると嬉しい」といった、期待に満ちた声が溢れかえっています。
今回の提携における最大の柱は、得意分野を活かした「商品調達の一本化」です。2021年までを目標に、食品の仕入れはコープに、そして日用品などの非食品分野はサツドラに集約されることになりました。このように各社が強みを持つカテゴリーに特化する手法を「MD(マーチャンダイジング)」の集約と呼びます。効率的な商品展開を目指すこの戦略は、北海道のような広大なエリアにおいて非常に合理的な判断だと言えるでしょう。
物流費の壁を打破する「北海道ナンバーワン」の物流網
広大な大地を走るトラックの物流コストは、小売業者にとって常に大きな課題でした。今回の提携では、コープさっぽろの物流部門を担う「北海道ロジサービス」にサツドラが出資し、その強固な配送網を両社で共有することに決定しました。これにより、1台のトラックに両社の商品を混載して運ぶことが可能となり、年間で数億円規模という莫大なコスト削減が見込まれています。人手不足が深刻な物流業界において、この取り組みはまさに救世主となるはずです。
両社の規模を合わせると、コープさっぽろの2019年3月期の供給高が2815億円、サツドラHDの2019年5月期の売上高が846億円に達します。サツドラの富山浩樹社長が「流通総額では北海道ナンバーワンになる」と語る通り、この連合は道内の経済圏に圧倒的な影響力を与えるでしょう。単なる企業の合併ではなく、独自のブランドを保ちつつ「裏側」を統合する仕組みは、地域を守るための極めて賢明な生存戦略だと感じます。
さらに注目すべきは、ポイントサービスの相互利用や、商品の共同開発まで視野に入れている点です。消費者の利便性が高まるのはもちろんですが、私はこの「地域視点での連携」こそが重要だと考えます。人口減少が続く地域において、ライバル同士が手を取り合うことは、もはや不可避な流れです。2019年8月から協議を重ね、任意団体「北海道MD機構」を通じて詳細を詰めていく両者の動きは、日本の地方創生における先進的なモデルケースになるでしょう。
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