日本の自動車市場で、圧倒的な存在感を放ち続ける1台が決定いたしました。2019年の国内新車販売台数において、ホンダの「N-BOX」がなんと3年連続で堂々の首位を獲得したのです。
自動車業界の団体が発表したデータによると、N-BOXの年間販売台数は25万3500台を記録し、前年比で4.8%も数字を伸ばしています。この絶対王者の背中を追うように、2位にはダイハツの「タント」、3位にはスズキの「スペーシア」、4位には日産の「デイズ」がランクインしました。上位4車種を軽自動車が独占する結果となり、現在の日本の自動車トレンドを色濃く反映しています。
SNS上でも「やっぱりN-BOXは強い」「街中で見かけない日はない」といった驚きの声が相多く寄せられており、その圧倒的な支持率の高さが伺えます。驚異的な人気を維持するN-BOXですが、ユーザーを引きつけてやまない理由はいったいどこにあるのでしょうか。
その鍵を握るのが、徹底的に強化された安全運転支援システムです。今回のモデルでは、横断中の自転車や、街灯のない暗い夜道を歩く歩行者まで検知して作動する衝突軽減ブレーキが新たに採用されました。ドライバーの「万が一」に寄り添う先進技術が、ファミリー層を中心に絶大な信頼を獲得している要因と言えます。
一方で、軽自動車ではない「登録車」のカテゴリーに目を向けると、こちらも熱い首位争いが繰り広げられていました。登録車とは、排気量が660ccを超える通常の普通自動車などのことを指します。この部門では、トヨタの「プリウス」が12万5587台を売り上げ、2年ぶりにトップの座へ返り咲きを果たしました。
ネット上では「ハイブリッドの王者が復活した」と話題になる一方で、前年トップだった日産「ノート」が2位へ後退したことへの驚きも広がっています。また、2019年9月に全面改良を行ったトヨタの「カローラ」も、9位へと急浮上して好調ぶりをアピールしました。
しかし、自動車市場全体の動向を見渡すと、決して楽観視できる状況ばかりではありません。2019年の総新車販売台数は519万5216台となっており、前年と比べて1.5%の減少を記録しました。3年ぶりにマイナスへ転じた背景には、秋の消費税増税や相次いだ自然災害による客足の鈍化が大きく影響しています。
さらに直近の12月単月のデータを見ても、登録車が前年同月比9.5%減、軽自動車が13.7%減と、市場の冷え込みは深刻です。私はこの現状に対し、単なる景気の後退だけでなく、人々のクルマに対する価値観が「所有から共有へ」と変化している過渡期であるとも感じています。
そんな厳しい逆風が吹き荒れる中でも、魅力的な「新型車」たちが希望の光となっています。2019年11月に登場したトヨタのコンパクトSUV「ライズ」は、12月だけで9117台を販売するロケットスタートを決めました。個性と実用性を兼ね備えた車であれば、消費者はしっかりと財布の紐を緩めてくれる証明でしょう。
これから迎える2020年は、ホンダの「フィット」やトヨタの「ヤリス」といった、各社を代表する量販車のフルモデルチェンジが控えています。これら期待の新型車たちが起爆剤となり、自動車市場全体の需要をどこまで底上げできるのか、今後の展開から目が離せません。
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