これからの日本を引っ張る若い世代の負担感に、多くの人々が危機感を募らせています。日本経済新聞が2020年1月11日までに実施した郵送世論調査によると、「政治は高齢者と現役世代のどちらを優遇すべきか」という問いに対して、実に49%もの人が「現役世代」と回答しました。
高齢者を重視すべきだという声は20%に留まり、現状維持を望む28%を大きく引き離しています。この結果を巡り、SNS上では「若者が希望を持てる社会にしてほしい」「現役の財布に頼りすぎだ」といった共感の声が次々と上がっており、大きな波紋を広げているようです。
年齢層が若くなるほど現役世代を応援したいという傾向が強く、18歳から29歳の間では実に75%がこの意見を支持しています。さらに驚くべきことに、70代や80歳以上の高齢層であっても、高齢者自身より現役世代の政策を優先すべきだという回答が上回りました。
少子高齢化の荒波の中で、若者たちの肩にかかる重圧は限界を迎えつつあります。税金や社会保険料が国民の所得に占める割合を示す「国民負担率」は右肩上がりを続けており、75歳以上の後期高齢者が受ける医療費の9割は、現役世代の保険料と税金で賄われているのが現状です。
このような負担を少しでも減らすため、政治の舵取りを大きく変えてほしいと願う世論が明確になっています。一方で、日々の暮らしに対する不満も浮き彫りとなり、調査では60%もの人々が「1年前と比較して個人間の所得格差が拡大した」と回答しました。
格差社会でも「能力主義」を支持?現役世代が抱く本音とは
しかし、興味深いことに「格差を縮めるための富の再分配」を求める声は25%と少数派です。むしろ、「成果に応じた格差は容認する能力主義」を支持する意見が35%に上り、特に30代では49%もの人が実力主義の社会を強く望んでいることが分かりました。
この「再分配」とは、政府が税金などを通じて富裕層からお金を集め、社会保障として低所得層へ適切に分け直す仕組みのことです。この仕組みよりも自らの力でのし上がりたいと考える現役世代が多い背景には、頑張った分だけ報われたいという切実な願いがあるのでしょう。
所得が高くなるほど能力主義を好む割合は増え、年収800万円以上の層では半数を超えています。誰もが平等に守られる社会を求める声がある一方で、自分の実力を正当に評価されたいという熱いマインドが、今の日本を動かす現役世代に根付いている証拠だと言えます。
消費税10%への理解が進む?財政の未来を見据える選択
さらに注目したいのが、今後の消費税率に対する国民の驚くべき意識の変化です。2019年10月1日に税率が10%へと引き上げられた直後の調査であるにもかかわらず、将来的に「10%以上が望ましい」と答えた人が全体の51%と過半数を占めました。
内訳を見ると、「10%」を維持すべきという意見が35%で最も多く、中には「15%」や「20%以上」を許容する声も合計で16%存在します。野党などが主張する減税や廃止を求める声は32%に留まり、増税に対する国民の現実的な理解が着実に進んでいる印象を受けます。
年収が高い層ほど増税への理解が深く、800万円以上の世帯では68%が10%以上の税率を受け入れています。日本の深刻な財政状況や、社会保障を維持するために増税はやむを得ないという、国民の冷静で大人な判断がこの数字に表れているのではないでしょうか。
私自身の視点としても、この結果は「現状維持では日本が持たない」という国民の危機感の表れだと強く感じます。単に高齢者を優遇する政治から脱却し、頑張る現役世代に投資することこそが、巡り巡って持続可能な社会を創る唯一の道なのかもしれません。
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