大英図書館で紡ぐ日英の絆!能「道成寺」が現代英語の朗読劇で蘇る魅力とは?

知の十字路として名高い大英図書館。ここでは貴重な書籍の保管にとどまらず、多様な芸術家による驚きのパフォーマンスが日々繰り広げられています。ある晩秋の夜、ホールの舞台に不気味な般若の面が映し出されました。壇上に現れたのは2人の女性です。

「Anchin, I found you!(安珍、見つけたぞ!)」と、右側の女性が鬼気迫る表情で叫びます。静寂を破るように、左側の女性が奏でる長唄三味線の妖艶な音色が響き渡りました。長唄とは、江戸時代に歌舞伎の伴奏音楽として発展した、日本の伝統的な三味線音楽のことです。

演目は能や歌舞伎で有名な「道成寺」です。和歌山県を舞台に、恋の怒りから蛇へと姿を変えた清姫と、僧の安珍を巡る壮絶な物語が展開されます。現代英語の朗読と近世の長唄という、異なる時代と言葉が交錯する舞台は、観客に不思議な一体感をもたらしていました。

英語の朗読を担当したアーティストのローラ・サンプソンさんは、2011年から能の稽古を積んできた実力派です。ロンドンを拠点に活躍する長唄三味線奏者の鹿倉由衣さんと出会い、日本の素晴らしい伝説を英国で紹介したいという熱い思いから、この企画が誕生しました。

SNSでは「英語のセリフと伝統的な三味線の融合が新鮮すぎる!」「清姫の情念が言葉の壁を越えて伝わってきた」と絶賛の声が相次いでいます。伝統をそのままなぞるのではなく、現代的な視点で物語を捉え直す試みは、現地の人々の心を深く揺さぶったに違いありません。

この朗読劇は、日英両政府が合意した「日英文化季間2019―20」の公式プログラムとして、2020年01月12日現在も大英図書館で様々な日本文化の発信を続けています。こうした最先端の国際交流は、互いの文化への敬意と新たな創造性を育む素晴らしい取り組みだと感じます。

大英図書館のキーティング館長は、知識と人を隔てる壁を取り払い、世界中の人々に生きた知識を届けたいと語ります。多文化が交差するこの場所は、単なる読書スペースではなく、異なる背景を持つ人々が出会い、未来を語り合うための温かなコミュニティ空間なのです。

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