健康への関心が高まる現代、特別な道具を使わずに誰もが手軽に始められる「歩行」に熱い視線が注がれています。大手スポーツ用品メーカーのアシックスは、トップアスリートからシニア層まで網羅した膨大なデータを武器に、新しいウォーキングの価値を切り拓いているのです。ネット上でも「ただ歩くだけで本当に効果があるの?」と話題を集めていますが、同社が導き出した答えは非常に具体的で、私たちの常識を心地よく覆してくれます。
その核心となるキーワードが「時速7キロメートル」という、少し息が弾むくらいの早歩きです。同社のスポーツ工学研究所が2019年に刊行した書籍でも、この歩行法が大きく推奨され、すでに2万部を超えるヒットを記録しています。ランニングに匹敵する運動効率を誇りながら、体への負担を最小限に抑えられる点が最大の魅力でしょう。効率よく脂肪を燃焼させたいけれど、膝や腰への負担が心配だという現代人にとって、まさに理想的な運動アプローチと言えます。
この画期的な理論を支えているのが、同社が長年蓄積してきた圧倒的なボリュームのデータです。驚くべきことに、国内外の約100万人分にのぼる「3次元足形データ」を保有しています。3次元足形データとは、足の長さだけでなく、幅や甲の高さ、かかとの傾きなどを立体的に捉えた精密な情報のことです。さらに通所介護施設も運営しており、高齢者の歩行姿勢データも約500人分集めるなど、あらゆる世代の足元を科学的に分析しています。
こうした知見は、疲れにくさと快適性を追求した靴作りに惜しみなく注ぎ込まれています。特にビジネス向けシューズの「ランウォーク」は、スタイリッシュな見た目とスニーカーのような歩きやすさを両立し、ここ5年で売上を2.5倍に伸ばすほどの快進撃を見せています。SNSでも「営業での移動が劇的に楽になった」「もう普通の革靴には戻れない」といったビジネスパーソンからの絶賛の声が相次いでおり、実用性の高さが証明されている形です。
自分の歩行年齢がわかる!直営店で体験する最新ヘルスケア
さらに2019年からは、データを活用したユニークな測定サービス「ヘルスケアチェック」も始まっています。東京都江東区や神戸市の直営ジムなどで体験できるこの取り組みは、わずか40分ほどで心身の状態を数値化してくれるものです。タブレットを用いた脳のトレーニングや実際の歩行姿勢など、合計9つの項目を測定します。その結果から、実年齢とは異なる「歩行年齢」「体力年齢」「脳活年齢」を算出し、一人ひとりに最適な歩き方や筋トレを提案してくれます。
定期健康診断のようにリラックスして受けられるこのサービスは、自分自身の体を客観的に見つめ直す最高のきっかけになるでしょう。これからの「人生100年時代」を豊かに生き抜くためには、若いうちから正しい歩行習慣を身につけることが何よりも大切です。一人ひとりが歩くことで健康になれば、膨らみ続ける国の医療費や介護費といった社会的な負担を減らすことにも繋がります。靴を売るだけでなく、社会の未来まで豊かにするアシックスの挑戦を応援したいものです。
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