千葉県の経済に黄色信号?信用保証協会の「代位弁済」5.1%増から読み解く中小企業の現状と災害の影響

千葉県内の中小企業を取り巻く経済環境に、少しずつ変化の兆しが見え始めています。千葉県信用保証協会が発表した2019年4月から2019年12月までの業務概況によると、同協会が企業の債務を肩代わりした「代位弁済(だいいべんさい)」の総額が、前年の同じ時期と比べて5.1%増加し、128億700万円に達したことが分かりました。この代位弁済とは、中小企業が銀行などの金融機関から借りたお金を返せなくなった際、信用保証協会が代わりに返済する仕組みのことです。

この金額は2019年8月以降、前年を上回るペースで増え続けており、現地の関係者からは「全体的に景気の減速感が表れてきた」という懸念の声が上がっています。SNS上でもこのニュースに対して、「地元のお店の資金繰りが心配」「消費税増税や世界経済の動向がじわじわと影響しているのではないか」といった、中小企業の先行きを不安視する声が目立っています。数字の増加は、まさに地域経済の体力を映し出す鏡と言えるでしょう。

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業種ごとに明暗!卸売業の急増と建設業の踏みとどまり

今回のデータを業種別により詳しく分析してみると、全7業種のうち、特に卸売業とサービス業での負担増加が際立つ結果となりました。なかでも卸売業は、まとまった規模の返済不能事案が発生したことが大きく響き、前年同期比で54.4%増の32億1500万円と急増しています。一方で、全体の約3割という大きな割合を占めている建設業については、0.3%減の37億3200万円と、ほぼ横ばいながらもなんとか踏みとどまっている状況です。

このように業種によって動向が大きく分かれている点には、非常に注意が必要だと私は考えます。卸売業のような流通の要となるセクターでの大幅な悪化は、今後、小売業や他の産業へもドミノ倒しのように悪影響を及ぼすリスクを孕んでいるからです。単なる一つの数字として片付けるのではなく、地域経済のサプライチェーン全体が傷つき始めているサインとして、私たちは危機感を持って見守る必要があるのではないでしょうか。

自然災害の爪痕が深く刻まれた「セーフティネット保証」の急増

その一方で、全体の代位弁済の「件数」自体は1123件にとどまり、5.8%減少しているという一見すると不思議な現象も起きています。また、新しく融資を保証した「保証承諾額」は9%減の3324億7600万円、件数も6.6%減の2万4298件と、全体的な資金需要は落ち着いているように見えます。しかし、これをもって「安心である」と判断するのは早計であり、むしろ実態はより深刻であると推測されます。

なぜなら、2019年秋に千葉県を襲った相次ぐ深刻な自然災害の影響により、経営安定関連保証、いわゆる「セーフティネット保証」の利用が急激に跳ね上がっているためです。これは突発的な災害や不況で売上が落ち込んだ企業を国や自治体がバックアップして融資を受けやすくする制度ですが、これに頼らざるを得ない企業が急増している事実は、被災した企業の資金繰りが非常に綱渡りな状態にあることを如実に物語っています。

編集部としては、こうした公的な支援制度が迅速に行き渡ることで、倒産の連鎖が防がれることを切に願っています。しかし同時に、災害からの復旧費用という重い負担が、今後の企業経営にさらなる重荷となってのしかかってくることは避けられません。一時的な融資による延命にとどまらず、地域全体で地元の企業やお店を支え、消費を活性化させていくような長期的な仕組みづくりが、今まさに求められているでしょう。

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