2020年1月9日、株式市場の未来を占う上で極めて重要な、注目企業13社の第3四半期決算が発表されました。今回は味気ない数表のデータから、各企業の勢いや課題を読み解くエッセンスを凝縮してお届けします。ネット上でも「あの企業の業績が驚くほど伸びている」「あの業界は少し苦戦しているようだ」と、投資家たちの間で大きな反響を呼んでいる注目度抜群のニュースです。企業ごとのリアルな通信簿を、経済のトレンドとともに分かりやすく紐解いていきましょう。
まず、私たちの生活に身近な小売業界から、圧倒的な強さを見せたのがドラッグストア大手のウエルシアホールディングスです。2019年3月から11月までの期間において、売上高は前年の5790億円から6412億円へと大幅に拡大しました。本業の儲けを示す経常利益も265億円を突破しており、利便性の向上を追求した調剤併設型店舗の拡大や、24時間営業といった戦略が見事に功を奏している印象を受けます。この破竹の勢いは、文句なしに市場の牽引役と言えるでしょう。
さらに、靴小売最大手のエービーシー・マートも、安定感のある底力を発揮しています。同期間の売上高は2030億円に達し、前年の1961億円をきれいに上回りました。経常利益は343億円とほぼ横ばいを維持しており、消費税率の引き上げといった経営環境の変化を乗り越え、ブランド力と巧みな店舗展開で顧客の心を掴み続けている様子が窺えます。SNSでも「ABCマートの安定感はやっぱり投資先として安心できる」と、信頼を寄せる声が目立ちました。
一方で、すべての企業が順風満帆というわけではなく、明暗が分かれる形となっています。例えば、紳士靴や婦人靴を販売するジーフットは、2020年2月期の見通しにおいて経常損失が10億円、最終的な純損失が22億円の赤字になる予測を発表しました。また、製造現場を支える放電精密加工研究所も、2019年3月から11月期で3億4400万円の経常赤字を計上しています。変化の激しい市場環境の中で、いかに迅速に構造改革を進められるかが今後の鍵です。
筆者の視点として、今回の決算からは「消費者の行動変化に素早く適応できたか」が企業の命運を分けていると感じます。好調なウエルシアのように、顧客のライフスタイルに深く入り込んだ利便性を提供する企業が評価される時代です。一方で、単に商品を並べるだけのビジネスモデルは、ネット通販の台頭もあり苦戦を強いられています。投資家としては、単なる数字の良し悪しだけでなく、各企業が掲げる次の一手や成長戦略を見極めることが何よりも大切になるでしょう。
コメント