静岡県内で長年親しまれてきた便利な金融サービスが、大ききな転換期を迎えようとしています。静岡銀行と県内にある9つの信用金庫が2000年から実施してきた、ATMの相互利用手数料を無料にする提携が、2020年3月31日をもって終了することが決定いたしました。これまで当たり前のように利用していたサービスが形を変える瞬間に、地元の利用者の間でも驚きの声が広がっています。
この提携解消により、2020年4月1日の午前8時45分以降は、キャッシュカードを用いた預金の引き出しや振り込みの際、これまで不要だった110円の手数料が毎回発生することになります。信用金庫とは、地域社会の繁栄を図るために設立された協同組織の金融機関であり、地域密着の姿勢が強みです。それだけに、地方銀行の雄である静岡銀行との無料ネットワークが途切れる影響は決して小さくないでしょう。
提携解消の背景にあるのが、昨今急速に普及している「キャッシュレス決済」の波です。スマートフォン決済や電子マネーの利用者が増加したことで、現金を手元に用意するためにATMへと足を運ぶ機会が全体として著しく減少しています。時代の趨勢(すうせい)とはいえ、ATMの維持管理にかかる膨大なコストを考慮すれば、今回の決定は金融機関側にとって避けられない経営判断だったと推察されます。
このニュースに対し、SNS上では「地元の利便性が下がってしまうのは悲しい」「時代の流れだから電子マネーへの完全移行を検討する良いきっかけかもしれない」といった様々な反響が寄せられています。一方で、主要なコンビニエンスストアなどに設置されているATMに関しては、依然として高い利用水準が維持されていることから、現行の手数料がそのまま据え置かれる見通しです。
利便性が損なわれると感じるユーザーは多いかもしれませんが、私はこの変化を、金融機関がより質の高い独自のデジタルサービスへ経営資源を集中させる前向きなステップとして捉えています。現金を介さないスマートな社会へと移行する中で、私たち利用者側もライフスタイルや決済手段を見つめ直し、時代の変化に柔軟に対応していく姿勢がこれからは求められるのではないでしょうか。
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