日本屈指のテーマパークとして知られる東京ディズニーリゾート(TDR)ですが、その運営元であるオリエンタルランドの快進撃に、ややブレーキがかかっています。2019年4月1日から2019年12月31日までの連結営業利益が、前年の同じ時期と比べて約6%減の1000億円前後にとどまった見通しであることが判明いたしました。同期間での減益を記録するのは実に3年ぶりであり、これまでの絶好調な推移を考えると、驚きを隠せないファンや市場関係者も少なくありません。
この業績鈍化についてSNS上では、「確かに2019年は週末になるたびに天気が悪かった印象がある」「ディズニーが空いていると感じたのは気のせいではなかった」といった、実体験に基づいた納得の声が多数寄せられています。さらに「これだけキャストさんたちが頑張っているのだから、利益が減っても応援し続けたい」という温かいエールも目立ち、パークが持つ根強い人気がうかがえました。では、一体どのような要因が具体的に影を落としたのでしょうか。
相次ぐ災害級の悪天候とカレンダーの変更が直撃
最も大きな打撃となったのが、相次ぐ悪天候に見舞われたことです。特に2019年10月12日に上陸した大型の台風19号は深刻な爪痕を残しました。この影響により、書き入れ時である3連休の初日に終日休園を余儀なくされ、翌日も午前中の営業を中止しています。これは2011年3月11日に発生した東日本大震災以来、実に約8年6カ月ぶりの非常事態であり、1年の中でも屈指の人気を誇るハロウィーンイベントの時期と重なったことが手痛い損失となりました。
追い打ちをかけるように、クリスマスイベントで賑わうはずの2019年12月も雨の日が多く、不安定な空模様が続いたのです。さらに、これまでは休日だった12月23日が祝日ではなくなったというカレンダーの変化も、客足が遠のく要因になりました。その結果、入園者数は前年の実績に届かず、売上高は前年同期比で約2%減少して3900億円程度に落ち込んだ模様です。テーマパークビジネスにおいて、天候がいかに経営を左右するかが浮き彫りになりました。
人件費への投資が生む未来と今後の経済への波及
今回の減益には、単に客足が減ったことだけでなく、前向きなコストの増加も関係しています。オリエンタルランドは、パークの魅力を支える社員やアルバイトといった「キャスト」の賞与を増額いたしました。企業の通信簿とも言える「連結営業利益(本業で稼いだ利益のこと)」は減少したものの、働くスタッフへの待遇改善を推進した結果、人件費が膨らんだ形です。これは、人材不足が深刻化する中でサービスの質を維持するための不可欠な投資と言えます。
編集部の視点としては、今回の減益を悲観的に捉えすぎる必要はないと考えます。なぜなら、悪天候という不可抗力に見舞われながらも、働く人への還元を惜しまない姿勢は、中長期的なファン作りに必ず繋がるからです。ただし、同社の業績は、旅行やレジャーといった「サービス消費」や外国人観光客による「インバウンド需要」の動向をリアルに映し出す鏡でもあります。この鈍化が他の観光・娯楽産業へ波及しないか、今後の経済動向を注視していく必要があるでしょう。
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