フランス発の日本酒革命!WAKAZEがパリの酒蔵で挑むワインとの真剣勝負と驚きのイノベーション

山形県鶴岡市で産声を上げた日本酒のスタートアップ企業「WAKAZE」が、驚くべき挑戦に打って出ました。なんと2019年秋、彼らはフランスのパリ近郊に「クラ・グラン・パリ」という最先端の酒蔵を誕生させたのです。日本では酒税法の厳格な規制により、新しく清酒製造の免許を取得して参入することが事実上困難となっています。そのため国内では、米と麹、水だけを発酵させてあえて濾過しない「どぶろく」の自社製造や委託生産に留まっていました。しかし、本物の酒造りを追求するため、彼らは海を渡る決断を下したのです。

創業前から数えて5年もの間、稲川琢磨社長が描き続けた「純米酒を自らの手で造る」という熱い夢が、ついに異国の地で花開きました。2020年に入り、こちらの酒蔵では本格的な営業活動がスタートしています。現地での反応は極めて良好で、すでにミシュランの一つ星に輝く高名なフランス料理店への納入が決定しました。稲川社長は2020年の上半期中に黒字化を達成するという、非常に頼もしい目標を掲げていらっしゃいます。現地の人々を魅了する仕掛けは、徹底した「地産地消」のこだわりにあるようです。

酒造りの要となる原料には、南仏カマルグ地方で育まれたジャポニカ米が選ばれました。さらに水や酵母にいたるまで、すべてフランス産の素材にこだわっています。かつてパリへの留学経験を持つ稲川社長は、現地で「100パーセント現地産の原料」だと丁寧に説明すると、人々の反応が劇的に変わることを実感されたそうです。出来上がった味わいも、バターやオイルを多用する濃厚なフランス料理に決して引けを取らない、心地よい酸味を湛えています。ワインに親しんだ現地の人々からも、非常に飲みやすいと絶賛されているようです。

SNS上でもこのニュースは大きな話題を呼んでおり、「パリ製の日本酒なんて胸が熱くなる」「ワイングラスで優雅に味わってみたい」といった歓喜の声が溢れています。これまで日本の清酒を海外へ輸出する場合、輸送コストなどで現地価格が2倍近くに跳ね上がることが最大のネックでした。しかし現地生産を行うことで、このコストの壁を鮮やかに打ち破っています。今回はハーブやスパイスを用いて独特の風味を重ねた「ボタニカルSAKE」など、個性豊かな3つのバリエーションが用意されました。

ワインのボトルと同じ750ミリリットルの瓶に詰められた商品は、1本あたり15.7ユーロ、日本円で約1900円という驚きの現地価格で販売されています。これは日本から海を渡ってきた清酒よりも遥かに手頃な設定です。稲川社長によれば、現地での米の仕入れ価格は日本の3分の1に抑えられ、資材や酒税も安価なのだといいます。飲食店ではグラス1杯を5ユーロ、約610円というカジュアルな価格で提供できるため、これまで「高価すぎる」と敬遠されていたハードルを完全に取り去ることに成功しました。

念願の醸造所は2019年春から着々と準備が進められてきました。かつて稲川社長が籍を置いた大手のコンサルティング会社で日本代表を務めた御立尚資氏や、ニッセイ・キャピタルといった心強い投資家たちから、総額1億5000万円もの資金を調達して実現したプロジェクトです。日本からは職人である杜氏を含めた5人の精鋭スタッフが現地へ派遣されました。しかし、海外での立ち上げには言葉に尽くせない苦労があったようです。電気工事の予期せぬ遅れや、近隣住民への丁寧な説明など、幾多の障壁が立ちはだかりました。

さらに職人たちを悩ませたのは、環境の違いそのものです。日本とは大きく異なる「硬水」の性質や、現地のワイン酵母を用いた酒造りは、極めて難易度の高いミッションでした。ミネラル分を多く含む硬水は発酵を急激に進めやすいため、米と水の配合バランスや徹底した温度管理など、すべてをゼロから考案しなければならなかったのです。しかし杜氏の今井翔也さんは、これを「世界中のどこでも再現できる普遍的な酒造りへの挑戦」と捉え、あえて米をほとんど削らず、添加物も一切使わない革新的な手法で見事に克服されました。

このパリの酒蔵は12基もの大型タンクを備えており、欧州エリアでも最大級のスケールを誇っています。初年度は10万本の出荷を目標に掲げており、すでにドイツやイギリスなど5カ国への販路拡大を見据えているそうです。既存の概念にとらわれない彼らの挑戦は、まさに日本食ブームの追い風を捉えた見事な戦略だと確信します。文化の壁を飛び越え、世界中のワイン愛好家が当たり前のように「SAKE」を買い求める未来が、すぐそこまで来ているのかもしれません。彼らの躍進から、今後も目が離せそうにありませんね。

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