蔵王温泉がスキー依存から脱却へ!若手経営者が挑む通年型観光地への再生計画とSNSの期待感

山形県を代表する名湯、蔵王温泉。かつては冬になれば多くのスキー客で溢れかえっていましたが、バブル崩壊以降は利用者の減少に悩まされてきました。近年のインバウンド(訪日外国人観光客)の増加という追い風を活かしきれず、スキー場を運営する企業間の足並みの乱れや、資金難による施設の老朽化が浮き彫りとなっています。そんな停滞する状況に風穴を開けるべく、地元の若手経営者たちが立ち上がりました。

「冬だけに頼らない、四季を通じて楽しめる観光地をつくらなければならない」。そう力強く語るのは、2019年11月に設立された街づくり会社「湯50」の伊東健太郎社長です。2020年1月現在、記録的な暖冬によって雪不足に直面している温泉街において、その決意はさらに強まっています。SNS上でもこの動きに対し、「雪がなくても蔵王の湯は最高だから、街歩きが楽しくなれば絶対に行きたい!」といった応援の声が多数寄せられている状況です。

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最強のパートナーと仕掛けるにぎわい創出

新会社「湯50」は、50歳以下の旅館や土産物店の若手経営者8名と、東京に本社を置く投資ファンドの「NECキャピタルソリューション」が共同で立ち上げました。投資ファンドとは、多くの投資家から集めた資金を成長が見込める企業や地域に投じ、その発展をサポートする組織のことです。同社は2020年中を目処に、温泉街にある空き店舗をリノベーション(建物の改修)し、新たなカフェを開業する計画を進めています。

蔵王には、国内外の観光客を魅了する長野県の白馬や野沢温泉に引けを取らない素晴らしいポテンシャルが眠っています。3年前に群馬県の草津温泉へ視察に赴いた伊東社長は、街歩きを楽しめる空間づくりであれば自分たちにも実現できると確信したそうです。そこに、白馬などで地方創生の実績を持つNECキャピタルの梅津建太主任が合流し、地元の熱意と外部資金を結びつける理想的な仕組みが完成しました。

世代交代が生む結束とこれからの覚悟

かつて蔵王温泉は主要な経営者同士の連携が難しいと言われていましたが、今回結集したのはその子供世代にあたります。親世代の壁を越えた若きリーダーたちの融合に、地域からは事業承継(会社の経営を次の世代に引き継ぐこと)の課題解決も含めて大きな期待がかかっています。ネット上でも「若い力が老舗を変えていく姿は頼もしい」「新しい蔵王の誕生に期待大」と、世代交代がもたらす変化にワクワクする人が増えているようです。

伊東社長は「10年後に変化を実感できれば」と長期的な視点で街をリニューアルしていく構えを見せています。ただし、カフェの具体的な運営方針の策定や、様子見を続ける地元金融機関との関係構築など、クリアすべき課題は少なくありません。外部の資金や力に頼り切るのではなく、地元の関係者がどれだけ本気の覚悟を持って突き進めるかが、この壮大な再生プロジェクトを成功に導く最大の鍵となるでしょう。

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