砂糖価格が2年ぶり高騰!天候不順とバイオ燃料シフトがもたらす甘くない現実と今後の見通し

私たちの生活に欠かせない調味料である「砂糖」の国際価格が、およそ2年ぶりの高値を記録しています。甘い誘惑なら大歓迎ですが、価格の高騰となると話は別ですよね。SNS上でも「お菓子やジュースが値上がりしたら困る」「毎日のコーヒーに入れる砂糖にも影響が出るのかな」といった困惑の声が広がっています。この値上がりの背景には、世界規模での異常気象と、現代ならではのエネルギー事情が複雑に絡み合っているのです。

砂糖の原料となる「粗糖(そとう)」の国際的な指標であるニューヨーク先物相場は、2020年1月現在、1ポンドあたり14セント台半ばまで急上昇しています。2019年9月中旬に記録した直近の安値と比較すると、なんと3割以上も値上がりしている状態なのです。これは2018年1月以来の高い水準であり、日本の製糖会社の間でも、今後のさらなる価格上昇を警戒する声が強まり始めています。

今回の高騰を招いた最大の原因は、主要な生産国を襲った深刻な天候不順です。農畜産業振興機構が2019年12月に発表したデータによると、2019年10月から2020年9月までの期間において、世界の砂糖生産量は前年度比で4.2%減少する見通しとなっています。その一方で消費量は0.5%増加するため、世界全体で明らかな供給不足に陥る予測なのです。地球温暖化によるリスクが、私たちの食卓へ直接跳ね返ってきた形と言えますね。

特に深刻なのが、世界第2位の砂糖生産国であるインドです。2018年の干ばつに続き、2019年夏には激しい豪雨による洪水被害に見舞われ、生産量は前年度比で17.8%も落ち込む見込みです。また、タイでも少雨や干ばつの後に猛烈な豪雨が襲うなど、気候の二極化がサトウキビの生育を直撃しました。中国も含めたアジアの主要国で軒並み減産が続いており、市場では「収穫と搾汁が思うように進んでいない」と焦りの色が濃くなっています。

さらに、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の動向も、砂糖の値段を押し上げる要因となっています。ここで関わってくるのが「バイオエタノール」という専門用語です。これはサトウキビなどの植物資源を原料として作られる、自動車などの代替燃料のことです。原油が高くなると、石油の代わりにこのバイオ燃料の需要が高まります。その結果、サトウキビが砂糖ではなく燃料用へと回されてしまい、砂糖の流通量が減るという連鎖が起きているのです。

環境に優しいはずのバイオ燃料へのシフトが、食料価格の高騰を招くという矛盾には、社会の難しさを痛感させられます。市場では「ここ数年の価格低迷の反動もあり、少し行き過ぎた値動きだ」という冷ややかな見方もあります。幸いにも、過去の貯えである在庫水準が高いため、ここからの果てしない暴騰は避けられるという予測もありますが、日本への影響は決して他人事ではありません。

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私たちの暮らしへの影響と今後の価格動向

日本は砂糖の原料の大部分を海外からの輸入に頼っているため、国際相場の変動をダイレクトに受けます。政府が民間に原料を売り渡す価格は、2020年1月から3月の期間において既に引き上げられました。もし現在の高値がこのまま維持されれば、2020年4月から6月の卸売価格は1トンあたり3000円ほど上昇する可能性があると指摘されています。家庭用の砂糖だけでなく、加工食品全体への波及を注視していく必要がありそうです。

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