カルフールも参戦!世界の料理宅配市場でM&Aが加速する背景とこれからの課題とは

自宅やオフィスにいながら本格的な味わいを楽しめる料理宅配サービスが、今まさに世界中で爆発的な盛り上がりを見せています。この巨大な波に乗ろうと、企業の合併や買収を意味する「M&A」の動きが非常に活発化してきました。ネット通販の台頭により厳しい経営を強いられている従来の小売巨頭たちも、この成長市場へ熱い視線を注いでいるのです。

フランスのスーパー大手であるカルフールは、2020年01月29日までに昼食宅配を手がける新興企業「デジュボックス」の買収に合意したと発表しました。2015年に創業したこの企業は、周辺に飲食店が少ない郊外のオフィスで働く人々をターゲットに、オンライン注文で月間40万食を届ける実績を誇ります。

カルフールは今回の買収を通じて、これまでアプローチが難しかった地方の中小企業で働く顧客を、電子商取引である「EC」によって開拓したい考えです。さらに、将来的にはこの宅配事業を海外へ展開することも視野に入れています。利便性の高いサービスを取り込むことで、既存の店舗ビジネスからの脱却を図る狙いが透けて見えますね。

実はカルフールの業績は、2018年12月期まで2期連続の最終赤字を記録するなど苦戦が続いていました。イギリスのセインズベリーも同様に既存店の売上高が減少しており、2019年夏には料理宅配大手のデリバルーと提携して、店内で焼き上げたピザの配達を始めるなど、生き残りをかけた模索が続いています。

市場の覇権争いは、宅配企業同士の国境を越えた巨大な再編へと発展しています。世界約40カ国で展開するドイツのデリバリーヒーローは、2019年12月に韓国のウーワ・ブラザーズを約4370億円で買収すると発表しました。これは料理宅配の分野において過去最大規模の買収劇として、大きな注目を集めています。

ウーワ・ブラザーズが運営する出前アプリは1000万人以上の利用者を抱えており、韓国のオンライン料理宅配市場は世界でもトップクラスの規模を誇ります。今回のような国境を越えた大胆な勢力拡大のニュースに対し、SNS上では「世界的なシェア争いが一気に加速して、勢力図が塗り替わりそう」といった驚きの声が相次いでいます。

スマートフォンで手軽に注文でき、登録された配達員が自転車などで届ける仕組みは、単身世帯の増加も手伝って急速に普及しました。データによると、2024年の世界市場規模は2019年比で1.5倍の164億ドルに達すると試算されています。これほどの成長性があるからこそ、大国や大企業が躍起になるのも頷けます。

市場には、ソフトバンクグループが出資するシンガポールのグラブや、世界を席巻するウーバーイーツ、さらには2019年5月にデリバルーへの巨額出資を主導した米アマゾンなども参入しています。ただ、個人的にはこの急激な市場の寡占化が進むことで、サービスの選択肢や健全な競争が失われないか少し不安も感じます。

こうした過熱ぶりを受けて、イギリスの規制当局などが市場の独占を警戒した調査に乗り出しています。また、配達員が正社員ではなく業務委託として働くケースが多いため、待遇の低さが社会問題になる懸念も否定できません。私たちは便利なサービスを享受する一方で、働く人々の環境という負の側面にも目を向けるべきでしょう。

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