九州電力が2020年1月28日に発表した報告によると、今月上旬に発生したシステム障害をきっかけに、合計864件の個人情報が外部へ流出していたことが判明しました。流出してしまった情報には、新電力と呼ばれる民間のエネルギー企業から電気を購入している一般消費者の、大切な電力使用量などが含まれています。
今回のトラブルの原因は、電気の購入先を別の会社へ切り替えた契約者のデータを引き継ぐプロセスで生じた、プログラムの不具合にあります。これにより、本来であれば新しい契約先へ送るべき通知票や請求書を、以前契約していた事業者に誤って送付してしまうという深刻な事態を招きました。
漏洩の内訳を詳しく見てみると、電力量の通知ミスに起因する使用データの流出が791件を占めています。さらに、九州電力の送電網を使って電気を届ける際に発生する「託送料金(たくそうりょうきん)」の誤請求に伴い、顧客の住所や契約電力量が漏れてしまったケースも73件ありました。
ここで登場する「託送料金」とは、私たちが普段利用している電気を、発電所から各家庭や企業へと運ぶために、送配電線の網を利用する対価として支払うインフラ使用料のことです。一般の消費者にはあまり馴染みのない専門用語ですが、電気料金の仕組みを支える非常に重要なコスト要素と言えます。
気になるシステム障害の復旧見通しについて、同社は2020年1月中にプログラムの改修作業を終わらせる方針を打ち出しました。その後は、2020年2月の検針日に間に合うよう、誤って処理されたデータの修正作業を順次進めていく計画であると説明しています。
このニュースが報じられると、SNS上では「電力自由化で他社に変えたのに、前の会社に情報が筒抜けになるなんて怖すぎる」「引越しや切り替えのシーズンを前に、システムの安全性は本当に大丈夫なのか」といった、不満やセキュリティ体制を不安視する声が相次いで投稿されました。
電力の小売全面自由化が進み、消費者が自由に会社を選べるようになった時代だからこそ、インフラを支える大企業には高い信頼性が求められます。今回の事態は、新電力への移行という身近な手続きに潜む盲点を浮き彫りにしており、二度とこのような杜撰な管理が起きないよう、徹底した再発防止策を望みます。
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