自動車業界が大きな転換期を迎えるなか、電気自動車(EV)の心臓部ともいえる駆動システムの進化が止まりません。モーターの世界最大手である日本電産が開発した画期的な製品「E-Axle(イーアクスル)」が、今、世界中の自動車メーカーから熱い視線を浴びているのをご存知でしょうか。これは、本来別々に供給されていたモーター、インバーター、ギアを一つにまとめた駆動ユニットです。
これまで自動車メーカーは、これらバラバラの部品を調達し、手間暇をかけて調整していました。しかし、これらを一体化したユニットとして調達できれば、開発コストを大幅に削減し、時間を短縮できます。2020年2月6日現在、この効率化を実現する技術に大きな期待が寄せられており、SNS上でも「これこそEV時代の必須アイテム」「技術の日本電産、ここにあり」といった称賛の声が多く聞かれます。
「軽薄短小」が生んだ驚きの冷却技術
開発の裏側には、日本電産が大切にする「軽薄短小」というこだわりがあります。限られたスペースに高性能なシステムを押し込むには、小型で軽量、かつ効率的でなければなりません。特に、駆動部品のモーターと精密機器であるインバーターを隣り合わせに配置するため、課題となったのがモーターから発生する熱と振動でした。
インバーターは熱に弱く、精密なため、この課題は極めて深刻でした。そこで同社が編み出したのが「2way油冷」という画期的な仕組みです。通常は水で冷やすところを、あえて油を採用。油をモーターの内側と外側の両方から循環させることで、コンパクトながらも極めて高い冷却性能を実現しました。これにより、水冷で必要だった冷却用ジャケットを省き、圧倒的な小型化に成功したのです。
全5タイプ展開でEV市場を席巻する戦略
日本電産の戦略は非常に強気です。2019年4月に量産を開始した150キロワットタイプを皮切りに、高級SUV向けから軽自動車サイズまで、用途別に全5タイプを開発。2020年から2023年にかけて順次量産を計画しています。この緻密なラインアップ展開は、世界中で多様化するEVのニーズを、どのメーカーよりも先んじて囲い込むという強い意志の表れといえるでしょう。
SNSでも「このスピード感は凄すぎる」「死角なしのラインアップだ」と、その開発速度に対する驚きの声が後を絶ちません。中国をはじめとする環境規制の厳しい市場において、日本電産は「開発・評価・生産」を同時に進める体制を構築しました。経営陣を巻き込んだ2週間に一度の会議で課題を即座に潰す、この組織力こそが競合他社を圧倒する強みとなっているのです。
シェア拡大への揺るぎない覚悟
かつてハードディスクドライブ用モーターで世界を席巻した同社が、今度はEV駆動システムで世界のシェアを塗り替えようとしています。30年には世界で販売されるEVの35%に同社製モーターを搭載するという目標は、決して夢物語ではありません。私自身、この技術革新の速さを目の当たりにし、これからの自動車がどう進化していくのか、期待で胸が高まるのを感じずにはいられません。
「E-Axle」の登場は、EVの普及を単に早めるだけでなく、より高性能で低コストな車を私たちの身近な存在にしてくれるはずです。これからも日本電産がどのような驚きを私たちに提供してくれるのか、その挑戦から目が離せません。自動車の未来を大きく変えるこの革新的なプロジェクトに、今後も注目していきたいと思います。
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