2020年1月23日、日本経済新聞社が発表したデータによると、2019年における北海道内の主要百貨店5社の合計売上高は、前年比0.2%減の1673億9000万円となりました。この減少は3年ぶりという結果であり、消費者の懐事情を直接的に反映した数字といえます。
昨年を振り返れば、10月に行われた消費税率引き上げ前の駆け込み需要が一時的に市場を押し上げました。しかし、増税後の反動減は私たちの予想以上に深刻で、消費者の財布の紐がなかなか緩まないという「消費マインドの冷え込み」が長期化しました。これが各社の足元を大きくすくう結果となったのです。
店舗ごとに分かれた「勝ち組・負け組」の構図
厳しい環境下でも健闘したのが大丸札幌店です。前年比0.6%増を記録し、増税の影響を最小限に抑えました。特筆すべきは11月末以降の訪日外国人客による需要の回復です。観光都市・札幌の強みを活かし、最後の一押しで増収を確保する力強さは、私たち編集者の目から見ても非常に見事な経営手腕であると感じます。
一方で、札幌丸井三越は0.5%減という結果でした。婦人服売り場の改装や駆け込み需要による化粧品・冬物衣料の好調さはあったものの、夏の在庫処分セールが裏目に出た形です。東急百貨店札幌店は1.5%減となりましたが、4月に導入した「東急ハンズ」の集客効果は本物で、賃貸を含む売上高では1.2%増という成長を見せました。
競争環境の変化が示す「地域密着」の重要性
今回、特に興味深いのは丸井今井函館店の4.9%増という大幅な躍進です。これは同地で長年営業していたライバル店「棒二森屋」が2019年1月に閉店した影響が大きく、顧客が流れてきたことで、地域の独占的な支持を集める結果となりました。いわば、競合との生存競争の末に生まれた数字だと言えるでしょう。
逆に、帯広市の藤丸は6.1%減と厳しい状況に置かれています。春先こそ勢いがあったものの、秋以降の衣料品不振をカバーできませんでした。SNSでも「地元の百貨店が元気ないと街が寂しくなる」といった不安の声が見受けられます。百貨店には単なる販売拠点だけでなく、地域の文化や賑わいを創出する重要な場所としての役割を期待したいものです。
2019年12月単月のデータを見ても2.9%減となっており、今後も消費の動向には予断を許さない状況が続きます。私たち消費者は、こうした百貨店の変化を単なる経済の数字として見るだけでなく、地域の豊かさを守るための「買い支え」という意識を持つべきなのかもしれません。今後の各社の戦略に期待が高まります。
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