自民党内で次のリーダーの座を巡る水面下の駆け引きが、いよいよ本格化してきました。2020年2月13日の夜、東京都内である重要な会合が開催され、政界に大きな激震が走っています。集まったのは、党内最大の勢力を誇る細田派と、それに次ぐ第2派閥である麻生派の当選3回の若手議員たちです。
この会合には、なんと安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相も直々に足を運びました。トップ二人が顔を揃えたことで、単なる若手の懇親会ではない、次期総裁選を見据えた強固な連携強化の思惑が透けて見えます。SNS上でも「いよいよポスト安倍に向けて派閥が動き出した」「次の首相が誰になるのか気になる」といった、国民の関心の高さが窺える投稿が相次いでいました。
安倍首相自身は自らの総裁4選の可能性を否定しており、後継者選びの行方に注目が集まっています。首相は2020年1月の民放番組で、岸田文雄政調会長を「ネクストバッターズサークルでバットを振っている」と野球に例えて表現しました。このネクストバッターズサークルとは、野球で次に打席に立つ打者が待機する場所のことで、政界においては「次の首相候補として準備万端である状態」を指す専門用語として使われています。
その岸田氏は、自身が率いる岸田派が党内第5派閥という規模であるため、他派閥との協力が絶対に欠かせない状況にあります。そのため、2019年から麻生氏や鈴木俊一総務会長といった麻生派の幹部たちと、何度も会合を重ねて熱心に秋波を送ってきました。今回の細田派と麻生派の接近は、こうした岸田氏の戦略にも大きな影響を与えるに違いありません。
一方で、前回の総裁選で安倍首相と激しい一騎打ちを演じた石破茂元幹事長も、高い世論の支持を背景に巻き返しを狙っています。石破氏は2020年2月発売の月刊誌のなかで、「桜を見る会」をめぐる首相の答弁は不十分だと鋭く批判し、現政権とは明確に一線を画す姿勢を打ち出しました。
しかし、石破氏が率いる石破派はわずか19人という小世帯です。総裁選に出馬するために必要な「推薦人20人」を自前で確保できないという、極めて高いハードルに直面しています。こうした中、前回石破氏を支援した青木幹雄元参院議員会長が、2020年2月3日の夜に首相や森喜朗元首相と会食を行っており、今後の動向から目が離せません。
今回の二大派閥の若手会合は、単なる世代交代の準備ではなく、数々の思惑が複雑に絡み合った権力闘争の幕開けだと私は捉えています。世論の支持を集める石破氏と、派閥の数で圧倒する主流派の対立構造は、これからの日本を占う上で非常に重要な局面を迎えるでしょう。数の論理だけでなく、真に国民のための政策を議論する総裁選になることを切に願うばかりです。
コメント