ポスト安倍のダークホース!石破茂氏が野党支持層から圧倒的な人気を誇る理由と自民党総裁選への課題

2019年12月01日現在、自民党の石破茂氏が「ポスト安倍」の有力候補として、これまでにない独自の存在感を放っています。日本経済新聞とテレビ東京が2019年を通じて実施した5回の世論調査では、安倍晋三首相、小泉進次郎氏、そして石破氏の3名が常にトップを独占し、他を圧倒する人気を維持している状況です。

特筆すべきは、直近の2019年11月22日から24日に行われた調査の結果でしょう。石破氏は20%の支持を獲得し、今年初めて単独首位に躍り出ました。5月時点では11%に過ぎなかった支持率が着実に上昇しており、閣僚の辞職や「桜を見る会」の問題で揺れる安倍政権の受け皿として、その期待値が急速に高まっていることが伺えます。

SNS上では、この逆転劇に対して「忖度なしの正論が響いている」という称賛の声がある一方で、「身内から批判ばかりしていては党内の支持は得られないのでは」という冷静な分析も飛び交っています。この「党外からの人気と党内での立ち位置」のギャップこそが、現在の石破氏を象徴する最大のキーワードと言えるでしょう。

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野党第一党のリーダーを凌駕する「石破人気」の正体

興味深いことに、石破氏を支持している層を詳しく分析すると、驚くべき事実が浮かび上がります。実は、石破氏は自民党支持層よりも、野党支持層からの期待が極めて高いのです。その支持の厚さは、立憲民主党の枝野幸男代表を支持する層のなかでも、枝野氏本人より石破氏を推す声が上回るという逆転現象まで引き起こしています。

2019年11月中旬にBS番組で枝野氏と共演した際、枝野氏は石破氏に対し「政策が一致するなら連携の門戸を閉ざさない」と秋波を送りました。石破氏が即座に否定したことで、逆に枝野氏から「だからこそ信頼できる」と評される一幕もありました。野党側からすれば、政権に対して厳しい注文をつける石破氏は、非常に魅力的な「対話相手」に見えているのでしょう。

ここで言う「ポスト安倍」とは、安倍首相の次の総理大臣候補を指す言葉です。通常、自民党が政権を握っている間は、自民党のトップである「総裁」に選ばれた人が自動的に総理大臣となります。しかし、現在の石破氏は、自民党を支持していない人々からの人気によって、このランキングの頂点に立っているという歪な構造の中にいます。

総裁選勝利への高い壁と今後の戦略

石破氏本人は、野党支持層からの人気について「国政選挙を考えれば大きな強みになる」と分析しています。確かに、衆議院選挙や参議院選挙になれば、野党支持層の票を自民党へ引き込む「選挙の顔」としての価値は計り知れません。しかし、総理大臣になるための第一関門である「自民党総裁選」を突破するには、この人気だけでは不十分です。

総裁選の投票権を持つのは、自民党の国会議員と、全国の党員・党友に限られます。石破氏の自民党支持層における支持率は5月から倍増したとはいえ、依然として安倍首相や小泉氏の後塵を拝しています。現政権の路線継承を望む党員たちにとって、政権批判を繰り返す石破氏の姿勢がどのように映るかが、今後の大きな分かれ道となるはずです。

編集者の視点から言えば、石破氏の魅力はその「孤高の論客」ぶりにありますが、政治は究極的には数の力です。野党支持層に愛される「自民党内の野党」というポジションを維持したまま、いかにして保守本流の支持を切り崩すのか。石破派の議員たちが冗談交じりに野党から誘いを受けるというエピソードは、彼の立ち位置の難しさを物語っています。

今後、安倍首相が正式に勇退を決めた際、その支持層がどこへ流れるのかが焦点となります。石破氏が真に「ポスト安倍」の座を射止めるには、批判の矛先を磨くだけでなく、党内融和や次代のビジョン提示において、現職支持層を納得させる「包容力」を見せる必要があるでしょう。石破氏の真価が問われる戦いは、まだ始まったばかりです。

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