【新常識】フリースの本流は「羊毛」だった?環境を守る究極の1着「リアルフリース」の魅力

皆さんは「フリース」という言葉を聞いて、どんな素材を思い浮かべるでしょうか。多くの方は軽くて扱いやすいポリエステル製の衣類を連想するはずです。しかし、実はフリースの本来の意味は、羊から刈り取られたままの、つながった状態の「羊毛」を指します。2019年12月01日現在、そんな言葉の起源に立ち返り、本物の心地よさを追求した「リアルフリース」が、感度の高い人々の間で大きな注目を集めているのをご存知でしょうか。

この話題の主役は、オーガニックコットン製品の草分け的存在であるアバンティ社のブランド「プリスティン」です。彼らが開発した「リアルフリース」は、ポリエステルを一切使わず、贅沢に羊毛を使用しています。実際に袖を通してみると、手作業の温もりが伝わってくるような、優しく包み込まれる感覚に驚かされます。もこもことした愛らしい質感でありながら、肌に触れる面には自社製のオーガニックコットンを編み合わせる工夫が施されており、特有のチクチク感もありません。

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日本の職人技が支える「社会と環境に優しい」ものづくり

この製品の裏側には、日本の繊維産業が誇る熟練の技術が詰まっています。羊毛を糸にするのは、繊維の街として名高い愛知県一宮市。そして、その糸をまるで毛皮のような極上の手触りに仕上げる「シール織」の技術を持つ、和歌山県高野口地区の職人たちが生地を織りなしています。独自の改良を加えた編み機によって、コットンとウールの長所を最大限に引き出したこの生地は、まさに「衣類の芸術品」と呼ぶにふさわしい仕上がりといえるでしょう。

アバンティ社を率いる渡邊智恵子会長は、1990年からオーガニックコットンを扱い続けてきた先駆者です。農薬による土壌汚染や生産者の健康被害を目の当たりにした彼女は、「社会と環境に貢献する」という揺るぎない信念を掲げてきました。SNS上でも「これこそが本当の贅沢」「長く大切に着たい一着」と、その企業姿勢に共感する声が広がっています。単なる流行としてのファッションではなく、背景にある物語に価値を見出す消費者が増えている証拠です。

マイクロプラスチック問題への解答となる天然素材

なぜ今、羊毛のフリースが求められているのでしょうか。その背景には、深刻化する海洋汚染問題があります。2019年2月にパリで開催された展示会では、世界の水道水の多くから「マイクロプラスチック(5ミリメートル以下の微細なプラスチック粒子)」が検出されたという衝撃的なデータが示されました。ポリエステル製品は洗濯のたびに繊維が抜け落ち、海へと流れ出します。しかし、天然のウールやコットンであれば、たとえ繊維が抜けても微生物によって分解される性質を持っています。

環境への配慮は、素材選びだけにとどまりません。この製品は大量の水を使う染色を行わず、自然な「生成り色」のみで展開されています。また、型崩れを防ぐための薬剤加工も施されていません。そのため「汚れたら手洗い」という手間はかかりますが、それこそが素材を愛し、丁寧に暮らすことの醍醐味だと私は感じます。便利さを優先して環境を犠牲にするのではなく、少しの手間を惜しまない。そんな成熟した大人の選択が、今の時代には必要なのではないでしょうか。

価格はベストで3万円を超えますが、それでも生産が追いつかないほどの人気です。愛用者からは、通気性や防臭効果といった機能面だけでなく、街着としても映える洗練されたデザインが高く評価されています。さらに、15年前からは福島県でオーガニックコットン栽培にも着手するなど、渡邊会長の挑戦は終わりを知りません。持続可能性(サステナビリティ)が叫ばれる今、この温かなフリースは、私たちと地球の未来を優しくつないでくれるはずです。

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