日本のビジネス界に、少々不穏な風が吹き荒れています。2019年4月から12月期における上場企業の決算発表がほぼ出そろいましたが、その数字は決して楽観できるものではありません。2020年2月14日時点の集計データによると、2020年3月期の通期純利益予想は、前期と比べて9%も減少する見通しとなりました。これは秋の段階における予測よりも、さらに減益の幅が2ポイント以上も広がったことを意味しています。
この業績失速の背景には、長期化する米中貿易摩擦に加え、世界を震撼させている新型肺炎(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大が挙げられます。サプライチェーン、いわゆる「部材の調達から製造、販売に至るまでの一連の供給ネットワーク」が分断されたことで、製造業をはじめとする幅広い業種が深刻な打撃を被りました。実際に業績予想を見直した企業のうち、実になんと6割もの企業が下方修正を余儀なくされている状況です。
SNS上でもこのニュースは大きな話題を集めており、「いよいよ景気後退が現実味を帯びてきた」「自分の会社のボーナスが心配」といった、悲痛な声が相次いで投稿されています。下方修正された金額の合計は1兆4800億円に達し、上方修正分を差し引いても7700億円のマイナスという巨額な下振れです。この数字の大きさからも、企業が置かれている状況の厳しさがリアルに伝わってくるのではないでしょうか。
編集部としては、今回の減益拡大は一過性の問題ではなく、日本経済全体の構造的なリスクを露呈したものだと捉えています。特に新型肺炎のように突発的な事象が起きると、特定の国に生産拠点を依存するリスクがいかに大きいかが浮き彫りになりました。今後は単にコストを削減するだけでなく、予期せぬ事態にも柔軟に対応できる強靭なビジネスモデルへの転換が、生き残りのカギを握るに違いありません。
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