消費税10%後の消費動向を徹底解説!地方の百貨店・スーパー・外食の明暗を分けた「反動減」の正体とは?

2019年10月1日に実施された消費税率の引き上げから約1ヶ月が経過しました。私たちの生活に直結する増税ですが、現在の地方経済を覗いてみると、業種によってその影響には大きな温度差が生まれているようです。特に高額商品を扱う現場では、事前の盛り上がりの裏返しともいえる厳しい局面を迎えています。

石川県金沢市に位置する大和香林坊店では、2019年10月の売上高が前年同月比で約13%も減少する見通しとなりました。これは、同年9月に宝飾品などの高級品が飛ぶように売れ、売上高が23.8%も跳ね上がったことによる「反動減」が主な要因です。消費者が増税前に買い溜めを行った結果、その後の買い控えが顕著に現れた形と言えるでしょう。

福井市の西武福井店でも同様の傾向が見られ、2019年10月は衣料品や化粧品の売り上げが3割も落ち込むという衝撃的な数字が出ています。また、群馬県高崎市の高崎高島屋においても、台風19号による休業の影響を除いたベースで13%の減収となりました。一度に多額の支出を伴う宝飾品や、まとめ買いが可能な化粧品から客足が遠のいているのが現状です。

この「反動減」という言葉は、増税などのイベント前に需要が急増(駆け込み需要)した後、その反動で一時的に消費が冷え込む現象を指します。SNS上でも「増税前にデパコスを買いだめしたから、しばらくはお店に行かない」といった声が散見され、多くの消費者が賢く、そしてシビアに財布の紐を締めている様子が伺えます。

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意外な粘りを見せる日常消費と、自動車業界の苦悩

一方で、日常生活に欠かせない食料品などを扱うスーパーマーケット業界は、比較的落ち着いた表情を見せています。これは今回から導入された「軽減税率」が大きな鍵を握っているでしょう。酒類や外食を除く飲食料品の税率が8%に据え置かれたことで、消費者の「買い急ぎ」が限定的だったと考えられます。

群馬県館林市に拠点を置くとりせんの2019年10月の売上高は前年並みを維持し、同じくカスミも増税前後で客足や売り上げに目立った変化はないとしています。日々の暮らしに密着した店舗では、増税によるパニックは回避されたようです。しかし、車のような耐久消費財となると話は一変し、業界には冷たい風が吹き抜けています。

栃木県宇都宮市の栃木トヨタ自動車では、2019年9月の登録台数が前年比15%増と活況を呈したものの、翌10月には20%減へと転じました。新井孝則社長も買い控えの発生を認めており、高価な買い物に対する消費者の警戒感は、百貨店以上の深刻さを持って表れていると分析できます。

興味深いのは外食産業の動向です。税率が10%に引き上げられたものの、北陸を中心に展開するハチバンなどは、現時点での影響を「軽微」と捉えています。むしろ、記録的な被害をもたらした台風19号などの天候不順による外出自粛の方が、店舗経営には大きな痛手となっているようです。

私自身の見解としては、今回の増税は「何をどこで買うか」という消費者の選別意識をより鋭くさせた印象を受けます。単なる増税への不満だけでなく、ポイント還元制度や軽減税率といった複雑な仕組みを理解し、生活を守ろうとする国民の逞しさを感じずにはいられません。今後は、反動減がいつ収束し、景気が安定軌道に戻るのかを注視すべきでしょう。

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