電通国際情報サービス(ISID)が、新たな経営体制の構築に向けて舵を切りました。2020年2月12日、同社は重要な役員人事を発表し、来る2020年3月24日付で大規模な組織の若返りと強化を図る構えです。今回の刷新では、親会社である電通との連携をさらに強固にするメッセージが色濃く反映されています。
注目すべきは、電通の執行役員である山口修治氏が新たに取締役に就任する点でしょう。同時に、監査役には電通グループの電通ジャパンネットワークでCEOオフィスディレクターを務める伊瀬禎宣氏が迎えられます。これらはグループ全体のシナジー、すなわち相乗効果を最大化するための戦略的な配置だと考えられます。
さらに、実務の舵取りを行う現場のトップ層にも大きな変化が見られます。取締役兼常務執行役員だった梅沢幸之助氏、製造ソリューションセグメント長を務める吉本敦氏、そして金融ソリューションセグメント長の小林明氏の3名が、揃って専務執行役員へと昇格を果たすことになりました。
ここで使われている「セグメント」という専門用語は、企業が事業をいくつかの部門や領域に分割した際の「特定の事業部門」を指します。つまり、ISIDが強みとする「ものづくり(製造)」と「お金(金融)」のITシステムを支えるリーダーたちが、より強い権限を持つポジションへ引き上げられたことを意味するのです。
一方で、これまで経営を牽引してきた会長兼会長執行役員の釜井節生氏は顧問へと退きます。また、取締役の市川建志氏、榑谷典洋氏、そして監査役の上地龍彦氏の3名がこのタイミングで退任を迎えることとなりました。まさに世代交代と、実務重視の布陣への移行を象徴する人事と言えます。
インターネット上のSNSでは、この発表に対して驚きと期待の声が入り混じっています。「電通本体との繋がりがさらに濃くなり、今後の大型案件への期待が高まる」といったポジティブな意見が見られました。また、「製造と金融のツートップが昇格したのは、今後の事業強化の方向性が明確で分かりやすい」という分析もなされています。
筆者の視点として、今回の人事はISIDがDX(デジタルトランスフォーメーション)の波を乗りこなすための「攻めの布陣」であると高く評価しています。特に製造と金融という、日本の産業基盤を支える2大ITセグメントのトップを専務に据えたことは、現場のスピード感を重視する強い意志の表れではないでしょうか。
親会社との関係性を強めつつ、自社の得意領域をさらに研ぎ澄まそうとするISIDの姿勢は非常に魅力的です。広告とテクノロジーが融合する新しいビジネスモデルの構築に向けて、2020年3月24日以降の同社がどのような革新的なサービスを市場に生み出していくのか、これからの展開が実に楽しみでなりません。
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